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第四話
「被害者の証言は?」
「セレナ・フォン・グランディール嬢より、すでに録音・記録済みです。
冷静かつ明確な証言で、矛盾は見られません」
(さすがだな)
彼女は、侯爵家の令嬢でありながら、感情に流されず、事実だけを語った。
その姿勢は、貴族としての誇りそのものだった。
「では、罪状整理に入る。起訴内容を確認しよう」
補佐官が書類を差し出す。
起訴罪状一覧
第一王子リュシアン
王権侵害(越権による婚約破棄命令)
暴行教唆(令嬢への物理的接触を指示)
公的場での秩序破壊
令息たち(アレク・ユリウス・レオン・カミル)
暴行罪(物理的接触・威圧行為)
共謀罪(断罪劇への加担)
学園規律違反
聖女候補ミリア・フォン・エーデルシュタイン
禁術使用(魅了魔法の無意識発動)
虚偽告発(事実に基づかない断罪の主張)
王家乗っ取り未遂(王子の判断を操った疑い)
「……これで、裁判の準備は整った」
俺は静かに言った。
次に待つのは、開廷。
判事の前で、法と証拠がぶつかり合う場だ。
そして、真実が明らかになる。




