もうちょっと生きたかった
初めての投稿で素人(小説も)です。毎日投稿は無理ですが、投稿出来る時に投稿します!
あと頑張って2000字以上書きます!
「はぁー、これで今日の小説のノルマ達成だな」
そう俺は小説家だった。そして今まさに今日書く分が終って晩飯を食べようとしていた所だ。そんな時、メールの着信音がなって手を止めた。相手は高校時代の親友の藤崎裕太で、恋愛相談に乗ってくれた心優しい奴だ。
「なんだ、裕太じゃねーか。内容はどうせ同窓会のことだろうな。でも今まで仕事が忙しかったから断てたんだよなー。」
俺は小説家だから成り立てほやほやの一年くらいはマジで忙しくて同窓会なんて行ってる暇はなくて、今までは断わっていたが、今回は違う。
「てか、早く内容を確かめよう。」
内容はやはり同窓会のことで、前々から断わっていたから最期の文には丁寧に「忙しっかたら、無理しなくて良いぞ」と慰めの言葉が書かれていた。だがさっき言ったように今回は違う。
「最近は収入も安定してるから行こうかな。」
そう言った俺は裕太にメールで行くと伝えた。すると直ぐに返信が来て日時、場所の折り返しメールが来た。
数日後…
今日は高校時代の奴等と同窓会があったので普段は着ないような服を着てお洒落をして、美容院で散髪してワックスで何かクールな感じの髪型にしたりして色々と準備した。
「よし、準備万端だ。皆んなは今どんな感じになってるかなー。」
そう言いながら、玄関のドアを開けて鍵を閉めた。
そして、店までの道を辿りながら学生時代の事を思い出していた。
自分は何の取り柄もないごく普通の高校生活と大学生活をしていた。いじめられる事も無かったし部活とかサークルでも目立ちはしなかったが何とかやっていたし、成績も凡人並みには良かったし、人とのコミュニケーションも良かった。それがこの俺、江波陽平の日常だった。
だが人とのコミュニケーションで一番仲が良かったのが親友の藤崎裕太で一緒にテスト勉強をしたり、一緒にゲームもしたし、大学で学部も一緒だったし相談にも乗ってくれる優しい奴だ。今まででこんなに仲良くなれた友達はいなかったのにほんの数週間で親友と呼べるようになったのは裕太が最初に話しかけてくれたおかげだ。でも最初は何だこいつと思ったが話しているうちに、俺も打ち解けていって気軽に話しかけていた。
だから俺は神様に本当に感謝していた。こんな超一般人でアニメではモブキャラNまでいくような俺に親友と呼べるような友と出逢わせてくれてありがとうと。
でも感謝していたのは神様だけじゃない。裕太にも感謝している。こんな俺に話しかけてくれてありがとうと。今ではお前との過ごした日々は本当に楽しかったと。
そして俺が思い出に浸っている間にバス停に着いた。バスは既に停車していたからすぐにに乗れた。俺はバスの左の一番前の一人席が一番好きな席だ。今日はその席が空いていたので座った。
季節は冬の真っ只中でクリスマスイブの前日で窓の外は雪が降っていて、道に落ちれば直ぐ溶けているのが近くで見なくてもはっきりと見えた。
楽しい時間はいつも一瞬で過ぎて行く。だから俺はあの楽しかった時期にまたもどりたいと、いつも願っている。
「次は〜神大〜神大〜でございます。御降りの方はボタンを押して下さい。」
「おっと、忘れる所だった。」
ボタンを押した数分後にバス停に着いた。バスを降りた俺は街を見回しながら歩いて目的地まで向かった。街と言っても結構な都会だったので人も想像より遙かに多くて少し驚いた。
でも俺は人混みが苦手だ。だからワールド・プライス・ジャパンとかジャズニーランドとかは人がわんさかいすぎて行きたくないし、WPJの乗り物とかも直ぐに飽きそうで金の無駄だと思って友達に誘われても絶対に行かなかった。
でもこの街はすごく賑やかで活気のある街だった。店の外で試食とかして店の認知度をあげたり、チラシとかティシュを配ったり、別の意味で活気だって勧誘している店もあったからだ。
「そういえば、店ってこの辺りって言ってたな。この店の隣に…あった!よし店に入ろう。皆んなどんな感じになってるか楽しみだな〜」
店のドアを開けるとそこには誰もいなかった。しかも店員さんも誰一人いなくてもぬけの殻で店に入って店内を見て回ってもやはり誰もいなかった。
「何故店に誰もいないんだ?まさか裕太が日にち間違えたのか?それなら今日は店は休みで誰もいないのは納得だが。じゃあ、何故店の鍵が開いてるんだ?分からん」
考えるだけで謎が深まっていってちょっと悪寒がした。
そんな時、台所から水の流れる音が微かに聞こえた。
「良かった。人がいるのか。」
一瞬安堵した俺は急いで台所に向かったがそこにあったのは流れぱっなしの水で水浸しの床とまだ作られたばかりで暖かい料理とフライパンの上で焦げている肉があった。俺はこのとき恐怖を感じた。さっきまで誰か人がいて何か事件に巻き込まれたような光景だった。
「な、何だよこれ。怖過ぎだろ…。今日は家に帰って直ぐ寝て。また明日裕太に連絡しよう。」
そう言った自分が行動に出るのは早かった。すぐに
店を出て叫び声を抑えてバス停まで走った。
バス停に着いた俺は何度も何度も深呼吸をした。数十分した後バスが来たので乗った。今回座る椅子なんて決めてる暇がなかったので乗ったら目の前席に即座に座った。
今、俺が思ってる事は自分でも言い表せない程に気持ちが入り混じっている。
ぱんっ!
そんな事を思っていると前の席から銃声が聞こえた。俺は前を見た。そいつは顔がバレないように黒いマスクで顔を覆い隠していた。
「おい!お前等!カバンとか貴重品とか此処に持って来い。でないと殺す!」
「「「きゃーーー」」」
「うるせぇーー!さっさと従え!」
俺は叫ぶことすらできなかった。さっきは店であんな怖い事があったのに次はバスジャックで悲しかった。同時に怒りも湧いてきた。
(ここは俺がこの場を助けるために命をかけよう!)
何故こう思ったのか、怒りが湧いたのか分からなかった。だが今その事はどうでもいい。今考えるべき事はこの場どう助けるかだ。
(相手は一人だ荷物を置きに行く時に走って体当たりすればいける!)
荷物を置きに行くのが俺の番になった時俺は覚悟を振り絞って席を立って通路に出たとき声を大きく上げてマスク野郎に走り込んだ。体当たりは成功した。
ぱんっ!
「「きゃーー」」
マスク野郎を倒した後に後ろから銃声が聞こえた。俺は振り向こうとしたが急に左の背中が焼けるように熱くて激痛がした。背中を触って、手を見るとそこには赤い液体がびっしりと付いていた。そして俺の体の力がだんだんと弱くなって何も喋らないままその場で倒れこんだ。
その後に銃声が二回鳴り、その二回ともが俺の体に撃ち込まれ俺はこの日バスジャックの奴等に撃ち殺された。
読んでいただいてありがう御座います。
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