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7話 嫌な事は幾らでもあるって改めて思う

ようやくタブレットが治った。

病み上がりの回なので結構短いですがどうぞ。


あ、日間一位、本当にありがとうございます!

感想は全て見させてもらってます。

高評価や批判、糧にして精進していきますのでこれからも応援お願いします。

「観光しようぜ?」


「唐突...なのは今に始まったことじゃねぇな、どうしたよいきなり」


「俺は思ったのだよ...俺たちはまだMFOを、鷹を愛でたり森を焼き払ったり、ポーション風呂に入ったり程度しか楽しんでいない!ってな」


「鷹はともかく、森とポーションは可笑しい気がするが面倒くさいのでスルーで」


「というわけで観光しようぜ?ドラ○エで初めての街は決まって強盗する様にな!」


「その例えはどうにかならんのか」


皆やるよな、勇者特権で民家押し行ってヘソクリやら家主が必死に貯めた金で買った薬を奪い取ったり。

見るからに貧しい人達の服をタンスから剥ぎ取って売ったり。

あの世界は魔王よりも勇者の人格からなんとかした方がいい。


そんな訳で始まりの街を探索してみようや。って事だ。

実際、テスターのウィンドはともかく俺は一切この街の事を知らん。

分かるのはギルド、初期リスの噴水、マップへの道だけだ。


「てな訳で案内役をやれ」


「やれ!?」


「だって...フレンド3人しかいねえし...」


「...ああ」


「おい、その憐れみと同情の目をやめろ。泣くぞ」


俺だって好きでこんなプレイしてんじゃねぇ。

サモナーが思った以上のイロモノ枠でソロ前提の人なら組んでくれるかと思った。

でもそんな事無かった!βでサモナーの召喚したモンスターがパーティーメンバーに攻撃した事があるからって、断られたよ!


モンスターの教育しっかりしろよ!

ちくしょう、どうしろってんだ。


「まあ、うん、案内してやるから、落ち込むなよ」


「ああ...」


一先ず、店だとかの類は知っておきたい。

前はルリのポーション風呂があったし、白露も治癒魔法を覚えてはいるが、仮に白露が倒れたら回復手段が無くなってしまうしな。


「というか、俺思うんだ俯瞰で見られるMMORPGとかネトゲならともかく、主観のVRMMOでマップ機能入れないって頭おかしいだろって」


「このゲーム何が面倒臭いって地図は手書きだからなぁ」


だから俺は安易に街を探索できんのだよ、知らない街は一先ず一回迷って交番にお世話になるタイプ。

自然の中なら迷わんよ?海とかならともかく、基本的に森とか山に潜る時は鳥連れてるし、迷ったとしても鳥飛ばして人里に降りるから...

逆に言うと真面目に鳥居ないと迷う。いや、感とか慣れで迷うことは少ないけど。


方向音痴とか言った奴後で屋上な?


「そういやさ、お前って脳死派?劇物派?」


「一先ず、人をキチガイとかヤク中みたいに言うのやめろ」


「わりぃわりぃ、この2つはポーションの使い方の分け方な」


「響き最悪だな」


ウィンドが言うには、脳死はポーションガブ飲みでの回復をする脳死プレイの事。

劇薬は効果の高いポーションを1回飲んで回復する奴のことを言うらしい。

別の言い方無かったのかよ。


「俺はルリのおかげで脳死プレイしてるけどな」


「俺もガブ飲みだろうな、多少削れても回復できるし、あ、でも白露の治癒魔法あるしな...割と悩むけど多分脳死」


会話が全体的に不謹慎。

これは怒られても致し方ない。


「んじゃ、やっぱり彼処行くか」


「あそこ?」


「ルリのショップだよ」


ほほう、確かに錬金術って一種の永久機関だからな。

MPポーション作って飲みながらやると、ポーションの回復量が上回るんだよ。

多分そのうち修正入るだろうけど。


なんだかんだ考えてたら着いたのが【瑠璃色アイテム工房】と書かれた一軒家。

あーそういや、ホーム機能とやらがあるんだったな。

こんな使い方も出来るのか...まあやらねえと思うけど。

しかしホームか....考えてもいいかもな。


「おーい、置いていくぞー」


「ちょっ!待てえい!」


危うく置いていかれるところだった。

この俺が見知らぬ土地で迷わ無いとでも思ったのか奴は。

あー、というか俺今の所戦闘系スキルしか取れて無いんだよなぁ。


生産系も一つぐらい取って置いた方がプレイスタイルの幅が広がるし、ウィンドに相談してみるか。

一先ず置いていかれ無いようについて行くのが先だな。


「ルリ〜客だー」


「....私は、いきなりやって来て図々しく椅子に座る人間を客とは思いません」


「悪いな、ウィンドの首は後でヤっておくから」


「フィーさんそれはどういうことですかねぇ?リアルの事じゃないよな?」


「ルリ、ここってポーション売ってるんだよな?」


「そうですね、【調合】スキル持ちと違ってバフは付けれないですが脳死プレイに持ってこいの値段で売ってますよ」


このプレイスタイルの呼び方浸透してんのかよ。

誰か止めろよ、俺は脳死やら劇薬なんていうワードを日常的に聞くためにやってんじゃねえ。

というか【調合】スキルか.....一考の価値アリだな。


「あ、そういえば【錬金術】って取得条件とかあるのか?」


「現時点では最初のジョブ選択で【錬金術士】を取らないと無理っていう説が有力ですね」


「流石にこんな回復チート蔓延したらヤバいからな、仕方ねえか....」


【錬金術】は後方支援に打って付けだからな、欲しかったが流石に無理だった。

ウィンドは鳥達撫でて、式戦の逆鱗に触れたらしく、魔砲を撃たれて逃げ回ってる。

圏内でダメージ受けないから一層の事撃たれろよ。


「じゃあ、HPポーション買っていくわ騒がしくしたな」


「毎度あり、そこの頭突かれてる馬鹿は連れて帰ってくださいね」


ウィンドは思ったよりいじられ役だった、当然だな。

頭突かれて、ダメージ無いけど痛い!とか喚いてるウィンドの首根っこ引っ掴んで工房から引き摺り出す。


「さて、次はどこに行くんだ?」


「おい待て、俺へのこの仕打ちに関して何もなしか?ぁあ!?」


「自業自得だろ....」


...あ、なんか地雷踏み抜いた。地雷職が地雷踏み抜くってドユコト。

ウィンドがおこだよ!笑顔だけど笑ってない。

なんでや!お前が逆鱗に触れただけだろ!


「なあ....後で行きたいマップ有るからさ....行こうぜ?」


「目が...目が笑ってない!」


「死霊系とかアンデット系の巣窟だけど魔法使いも近接系もいるから大丈夫だよなぁ?」


「やめろ」


無理です。

昔小さい頃、婆ちゃんに訳も分からないままに日本最恐なんて言われたお化け屋敷に連れて行かれて。

まず施設の意味も分からず、中の暗闇にビクビクして.....まあ、うん。

トラウマになって怖い話やらが無理です。


そしてあの時驚きもせずズカズカと奥に突き進んだ婆ちゃんの胆力が怖い。

スタッフがありえないものを見た様な目してたもん。


そんな中コイツは俺にそんなザ・恐怖エリアみたいな所に連れて行こうというのか...

泣くぞ、高校生とかそんなの関係ねえ。泣くぞ。


「な?行こうぜ?お前も鳥達の強さを見たいんだろ?特に式戦...行こうぜ、な?」


「やめろ、お前解ってるだろ....前、クラス男子でお化け屋敷に行った時俺だけが泣いたの...」


「解ってるから言うんだよ....,ホラ、行こうぜ?」


「解った、謝る、謝るから本当にやめてくださいお願いします」


「うん、無理☆」


「この人でなし!悪魔!鬼!ウィンド!」


嫌だ逝きたくない!

あんな恐怖もう感じたく無い!


「さあ、観光続けて逝こうか」


「嫌だぁあああ!逝きたくないぃい!」


さっきとは逆に、俺が首根っこを掴まれ観光に引き連れられる。

武器屋、ガンテツの鍛冶屋、街中を巡り。

来てしまったトラウマップ。


「無理....無理です....」


「うん、ここまでビクビクされるとは思わなかった。」


死霊系、カラス、アンデット達が蠢く地獄。

なんでこんなところに居るんだろう....

フィーのトラウマは狐火の過去.....夢の国許すまじ

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