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太陽の都合
若い石工の叫びにメロスは。
「いや、まだ陽は沈まぬ。」
「ちょうど今、あの方が死刑になるところです。ああ、貴方は遅かった。おうらみ申します。ほんの少し、もうちょっとでも、早かったなら!」
「いや、まだ陽は沈まぬ。」メロスは胸の張り裂ける思いで、赤く大きい夕陽ばかりを見つめていた。走るより他は無い。
一方そのころ太陽は。
「やべ。寝過ごした! 月ちゃんに怒られる!」
水平線へダッシュ。
たちまち世界に夜が注がれた。
若い石工の叫びにメロスは。
「いや、まだ陽は沈まぬ。」
「ちょうど今、あの方が死刑になるところです。ああ、貴方は遅かった。おうらみ申します。ほんの少し、もうちょっとでも、早かったなら!」
「いや、まだ陽は沈まぬ。」メロスは胸の張り裂ける思いで、赤く大きい夕陽ばかりを見つめていた。走るより他は無い。
一方そのころ太陽は。
「やべ。寝過ごした! 月ちゃんに怒られる!」
水平線へダッシュ。
たちまち世界に夜が注がれた。
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