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防弾チョッキ (改訂版)

作者: #

カルタベルトの街で


   連続惨殺事件が起きた。



   カルタベルトの街はすっかり異常生命体に侵され、


   病に蝕まれてしまった。 






   FBIはこれまでに無かった、

  

   超猟奇的な殺人鬼に挑む――――――





   選ばれたFBI隊員は、


   クレアとマイク。





   マイクは戦闘の途中で他の隊員の乗ったヘリで逃げることとなっている。



   その後はクレア一人での戦いとなる。




   彼らは果たして任務を遂行することができるのか――――――――




~~~殺人鬼~~~~~




「きゃああああああ!!!!!」


カルタベルトのシティーで一人の若い娘が足を何者かに囚われる。






足に激痛が走る。






娘が痛みを堪えながら、怯えながら足元を見る。












ゾンビが娘の足に食いついていた。























があああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!




















~クレアとマイク~





バンバンバンバンバンバン!!!!




クレアは射的の名手。今はその訓練中。


FBI第一級危険ミッションに向けた訓練の一つにすぎないが。


小柄で少しスタミナに欠けるが、彼女はFBIの中で一番射的が上手い。


銃撃戦が得意中の得意であるのだが、ナイフの扱いは少し苦手である。




横でマイクは感心している。




「今日は一段と気合が入ってるな?クレア。」


「もちろんよ、私は女を平気で殺せる男が死ぬほど嫌いなの。

10倍、いや100倍、いやいや1000倍にして返してやるのよ。

それには、簡単には殺せないわね。確実に狙っているところに打ち込んでやるのよ。

まずはじめは・・・・。」


「おい、それ以上はいうな。これでもFBIだぞ。」


「ふん、人を殺すのが趣味なくせに。」


「人じゃない、怪物だ。」


「ご愁傷様、その趣味にも問題があるんじゃない?生物兵器なんか作って平民が殺されたらどうするのよ?」


「俺には関係ない。」








夕暮れにFBIのヘリがばらばらばらとFBI本部から浮かび上がる。



FBIの本部は山奥にあり、世間とは隔離されているところにある。



生物兵器や爆弾を携えているため、もしものことがあったら大変だからである。




わずか20分でヘリ酔いするマイク。


「うえ~~~よいそ。俺宙は苦手。」


「下界で暴れすぎなのよ。空に拒絶されてるのね。」


「・・・・このやろう、見放されたいのか。」


「・・・。」


クレアは念のため、小さい紙袋とビニール袋をマイクに手渡した。



しばらくしてヘリが大都会の真上にやってくる。



「あ~、今頃恋人たちは浮かれているんだろうな~~~。」


とマイク。


「なにを、いきなり。」


「俺ならいくらでも高級ワインを注文できるぞ。」


「君の瞳に乾杯ってか?無理無理。残念!!」


「人の夢を壊しやがってぇ 怒。」


「その怒りを異常生命体にぶちまけるのだ!」


「・・・ラジャ―。」






翌朝、


日が昇り始めるころ、クレアとマイクは辿り着いた。




カルタベルトの街。



そして、ジェイソンの屋敷。






幸運なことに、この街は盆地にある。




クレアはゆっくりゆっくりとヘリを地上に下ろしていった。




さっきまで寝ていたマイクがしっかりとバズーカー砲を肩にかける。


弾が無限大のロケットランチャーである。

クレアは後にこれでボスと戦うことになる。



マイクは上着の内ポケットからハンドガンを取り出す。


マグナムガンは後での戦闘のために控えておく。


ちょろい敵は小さなハンドガンで仕留める。これがクレアのプライドである。



後の操縦を他のFBI隊員に任せ、

ヘリから二人が降りると、

早速、大量のゾンビが二人のもとにゆっくりゆっくりと近づいてくる。


ゾンビにやられたのだ。


主犯ゾンビは素早く動くことができ、簡単には殺せない。

しかし、そのゾンビたちはだいたい頭にハンドガン2,3発を撃ち込めば殺すことができる。




「うらうらうらうらうらうらうらうら!!!!!!!」


マイクが猛烈な勢いでロケットランチャーをぶっぱなす。



「ペース配分を考えるだろ、普通。」


横でハンドガンを撃ちながらクレアが大声で言う。


「こう敵が多いと興奮してくるんだよ。」


「本能でペース配分してるのか・・・。」




二人は、屋敷の前にある森に入っていく。






クレアが森の中を平然と歩いていると、



うがあああああああ!!!!!!!!!!!!





ゾンビ犬がクレアの跳びかかってくる。

クレアが振り返ると、




びしゃあ!!!!!!!





ぎゃあああああ!!!!


クレアの目の前に、背中から血を吹き出しながら横たわるゾンビ犬。




その先に血の滴る刃の長い鋼の剣を右手に持ち、それを見ながら口の端を吊り上げ、ほくそえむ女が佇んでいた。




「あたいはレイチェルっていう。ふっ。ついに飢えたゾンビが犬にまで手出しをするようになったか。」


レイチェルはするどい目をした、少し癖のかかった髪を肩までのばしたクレアと同じ年くらいの女だった。


「あなたはゾンビではないようね。カルタベルトの生き残りね。」


「ゾンビが剣を振るうわけがないだろう。」


レイチェルは冷たくするどい目をクレアに向けた。


「さっきはお前たちがあたいの獲物をさんざん殺しやがって、いらいらしているんだ。」


「貴様ぁ、俺たちはFBIだぞ!」


「そんなことはお前たちの姿を見れば分かることだ。FBIにはあきれたよ。

今の今までこの街の生き残りであるあたいを見っけることもできないなんてよ。」


「てんめぇ・・・、それ以上言ったら、かくまってやらないぞ。」


マイクはロケットランチャーをレイチェルに向けた。


「マイク!」


「ふん、冗談だ。」


マイクはロケットランチャーを下に向けて持ち直した。


「で、君たちはなんの用があってここにきた?」


「この先の屋敷に住まう、この街で起きた事件の主犯格であるジェイソンを倒しに来た。」


クレアは冷静に任務についてレイチェルに教えた。


「面白そうだな、あたいの経歴にぜひとも加えたいものだ。」


「お前、FBIじゃねえだろうが。」


マイクがじれったそうに二人を交互に見ている。


「いや、ここはこの人に協力してもらうのがいいかもしれない。目には目を、歯には歯をっていうじゃない。」


「・・・・どうでもいい。お前に任せる。」


マイクはそっぽを向いてしまった。


「あたいをゾンビと一緒にするな。

FBIには興味がないが、あたいがそいつをやっつけてやる。」


(ロケットランチャーという超最強な武器がこちらにはあるっていうのに・・・。)



こうして、レイチェルが仲間として加わった。



「さぁ、こんなところでぼうっとしている暇はない。」


レイチェルが先頭切って歩き出した。近づいてくるゾンビをバシバシ切りつけて倒していく。

もちろん、マイクとクレアも自分を守るために戦う。


レイチェルは飽くまでも、戦闘を楽しんでいるだけである。






もう屋敷は、すぐそこだ。






3人が屋敷に入ると、そこは大広間だった。遠くの正面の方には階段があり、カーペットが敷かれている。




「きゃーーーーはっはっはっは!!!!!!」




と声がする。



「ジェイソン・・・は、確か男性のハズ。

あの声は?」


「おそらく、そのジェイソンが女になっているのだろう。やつは瞬間的性同一性障害を患っていた。」



レイチェルは落ち着いた口調でクレアに言った。



「瞬間的?」


ロケットランチャーをぶっぱなちながら今度はマイクが尋ねた。


「そういう病気もある。時折、女になるんだ。」


「うわぁ・・・さいあく・・・・・。」




~~途中経過省略~~




3人がジェイソンの部屋に近づいてくる頃、

マイクは無線でヘリをよこすようにヘリの中の隊員に頼んでいた。




そしてとうとう、ジェイソンの部屋の前に来た。


「俺はここでしばらくの間だけ待っている。もし、ジェイソンが見えなかったら、出でくるんだ、いいな。もしものことがあれば、その時はクレア、連絡をよこすんだ。」


「オッケー。」



マイクは今自分たちの廊下をもっとさきまで歩き、ヘリを待った。


ばらばらばらという音が近づいてくる。



「さて、今日は何日だったかな?」


「14日の日曜日。ゾンビになっていることね。」


「ゾンビか、ま、甘くはみれないな。さぁいくぞ!!」



マイクからロケットランチャーを預かったクレアとレイチェルが素早く扉を開けて部屋の中に入ると、


そこは玉座の間であり、彼女たちの足元に敷かれたカーペットを辿った遠くの方に段数の少ない階段があり、そこを上ったところに王様が座る豪華なイスが置いてあった。


だだっ広い赤茶の布が部屋の壁を美しく装飾している。




階段の前に、髪の薄い頭から骸骨が少し見えている、大柄で横に太ってお腹の出ている主犯ゾンビが立っていた。


「なんだ、のろまそうなゾンビだ。期待外れだな。」


どうやら、レイチェルにも主犯ゾンビを見ることができるようである。


「いや、侮れないみたい。」


ゾンビは急にものすごいスピードでその数を増やし、横一列に並んだ。


だいたい20体はいるだろうか。




そのゾンビたちが2人に向かって走ってきた。


クレアはそれらに向かってロケットランチャーを放った。


「くそっ。こう重くて弾の出が遅い銃は苦手だ・・・。」


それでも、クレアは彼女のMAXの攻撃によって、ゾンビにダメージを与えていく。


といっても一体にしか実際はダメージを与えることができていないのである。




「見えた!」


レイチェルは剣を構えて定まった標的の心臓めがけて風の様に走り、


見事、主犯ゾンビの頭を串刺しにした。しかも、刃はゾンビの左目の中に入っている。



レイチェルはゾンビを串刺しにしたまま、それを地面に打ち付けた。


クレアは、王座のある段上でロケットランチャーを構えていた。

そして、そのゾンビに向かって思いっきりロケットランチャーをぶっ放した。







こうして、主犯ゾンビの退治が終了した。




ヘリを運転しているのはクレアの双子の兄のフレッドだった。

クレアは無線でマイクと連絡を取り、マイクがヘリへ乗り移った窓から、

クレアとレイチェルもヘリに乗り移った。


あとのことは飛行機に乗った別のFBI隊員が始末することになっている。








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