幕間 愛の戦斧(後編)
続きです。
毎日更新が頑張れない……
――いつものルートを通りオババの武具屋に到着する。道中、戦斧を担いでいるのも相まって「歴戦の勇士」「闘技場にいそう」と道行く人から評された。
「おい、コイツを買い取ってくれ」
アルドはぶっきらぼうな調子でオババに話しかける。
「アルド……アンタが斧を持ってくるなんて珍しいね。しかもなんだいこの持ち手部分は。装飾……ってことでいいのかい?」
「……リボン、なんだが」
「リボンだって!?……これが!?」
オババが驚いて声を上げる。すると、周りで武具を吟味していた客もバッと振り向きカウンターの方を見ていた。
「フッ……ヒャーハッハッハッ!……アンタ、この結び方で『リボン』はないよ!……あーっ面白いねぇ!」
「う、うるせぇ……早く鑑定してくれ」
アルドの顔が珍しく紅潮している。周りに晒されたことで面子を保てなくなっているのだろう。
「あー、わかったわかった。……フフッ。んじゃ、早速鑑定眼で見るとするかねぇ……プッ」
オババはスキルを発動し、戦斧のあらゆる情報を自身の目に映す。
名称:戦斧・剛愛【せんぷ・ラブパワー】
現在の推定市場価値:金貨350枚
構成精度:100%
特殊効果:筋力増大(極)
特殊技能:愛の運び屋(攻撃範囲拡大)
………………。
「アンタ……むちゃくちゃな名前の斧なのにやってることが相変わらず出鱈目だねぇ……!特殊技能つきなんて斧にしては珍しすぎる……!」
「オイ……むちゃくちゃな名前って何だよ」
オババのスキル『鑑定眼』はオババだけが武器の情報を見ることができる。そのため、武器の名前などは基本的にはオババと買い手にしかわからないのである。
「聞きたいかい?……『剛愛』だよ。……アーハッハッハッ!もうダメだ!限界だよ!」
「……『剛愛』だと? ふざけんな、誰がそんな……!」
アルドは反射的に叫んだが、オババはもう涙目になって笑い転げていて話を聞いていない。
周りの客たちも「ラブパワー……」「愛の戦斧……」と、アルドのことを「愛を運ぶ凄腕の武器職人」の評価へ変えていく。
『マスター。この鑑定評価は妥当と思われます。おそらくですが、あの革の端切れで締め上げた際に、戦斧の内側から溢れ出た情熱が……』
「レイ。……口を開くな。今すぐに、だ」
アルドは煮えたぎるような羞恥心に耐えながら、乱暴に金貨の袋をひったくった。
「……もういい、行くぞ。……2度と、2度と装飾なんてしねぇからな!」
幕間終わり!
……本来はこれ含めて第4エピソードだったけど、あまりにも長過ぎた……
てか更新時間守れずにすまーん!




