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プロローグ

イリス王国編の始まりです


 目が覚めると、体が縮んでいた。なんてことはなく、むしろ亡くなる前よりも成長していた。

私は千星としての生涯を終えたらしく、目が覚めたら見慣れない部屋で寝ていた。

どこだろう、と見渡していると部屋のドアが叩かれて入るよ、という声がしてドアが開いた。


部屋に入ってきたのは執事の服を来たレオだった。

銀髪に青い瞳の美しい青年。

千星のときに初めて会ったときの印象そのままの姿をしていた。


「レオ!私、12歳くらいじゃないの?」

「エリサは生まれ変わりという形でイリス王国に生まれて、ある一定の年齢まで成長するスピードを速める魔術をかけているから。今は、16歳くらいだよ。多分、成長はここで止まる」

「じゃあ、公には16歳ってことにするの?」

「そうだね」


レオは微笑んで紅茶を淹れてベッドの隣のテーブルに置いた。

本当に執事みたい。


「レオ、」

「なに?」

「………あ、ここってどこなのかなって」

「王宮にある私の部屋だよ」

「そ、か」


王宮か。

そういえば、アル様の執事をしていると言っていたけど。

第一王子の執事って、尚更代々執事を輩出している一家で最も優秀な人材を連れてくるものじゃないの?

レオは、執事一家じゃなかった気がする。

けど、レオに関する記憶はあやふやで正しいかどうかは分からない。


「エリサ、今日の晩にヒルディード様が会いたいと言っていたけどどうする?日を改めてもらおうか?」

「大丈夫。私もお兄様に会いたいから」

「分かったよ。エリサも晩餐会に参加すると伝えておくね」

「ありがとう、レオ」



晩餐会会場は王宮のある一室だった。

思えば、お兄様との晩餐会にしては、少し大袈裟だった。

侍女たちにお風呂に入れられて髪を豪華に飾られて、ドレスを着せられて、メイクもドレスに合わせて大人っぽく仕上げられた。

鏡に映っているのは薄い水色の髪にエメラルドグリーンの瞳をした見慣れた私だった。

メイクをして少しは大人っぽく見えるとは思うけれど、格段美しく見えるというわけではない。



晩餐会の会場は王宮の一室だった。

レオに続いて会場に入ると、私よりも濃い水色の髪に深緑の瞳をした青年が私を見て驚いて固まっている。

青年は徐々に表情が崩れていって、頰にすぅーっと涙が伝った。

私の兄、ヒルディード・ユーウォレンタだ。 

お兄様につられて泣き出しそうなのを堪えて笑顔を作って挨拶をする。


「お久しぶりです。ヒルディードお兄様」

「………ああ。久しぶり。会いたかったよ、エリサ」


お兄様は私の前に来て強く抱きしめた。

元気そうで良かった。

お母様は私が3歳のときに病気で亡くなった。

私は8歳のときにお母様と同じ病気を発症して12歳でこの世を一度去った。

お兄様はお父様との仲があまりよろしくないから、1人で寂しい思いをしてはいないか心配だったけれど、それに関しては大丈夫そうだ。


レオから訊いた話だと、お兄様は3年前にご結婚されて今は男児の父親らしくお父様も孫可愛さにお兄様との仲が良くなっているらしい。


お兄様との再会に喜んでいると、銀髪に紺色の瞳をした顔立ちの整った青年が椅子に座っていた。

私は慌ててその青年に挨拶をした。


「エルリック殿下、またお会いできたことを嬉しく思います」

「ここには昔からの仲の者しかいない。アルでいい」

「はい」


笑ってアル様の顔を見ると、ロッソ様と目が合った。

今は大臣が失墜し、アル様の護衛騎士をしているそうだ。


「ところで、エリサ。君は、レオに関すること()()覚えていないそうだね」

「はい」

「レオのこと()()は思い出しているんだよな?」

「はい、?」


アル様は楽しそうに笑いながら、レオの方に視線を向けた。

レオは笑顔だけど、少しだけ眉が歪んでいるように見えた。

レオのためにも記憶を早く取り戻さないと。

アル様は人をからかうのがお好きな人だから、レオが拗ねていることに気付いて、何度もからかって遊ぶと思う。

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