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第96話 選ばれた女1

 メリーアン達は大学から1㎞離れた教会に避難していた。この教会はこの地域では一番大きく、装飾も豪華で観光地としても有名だった。だが、今や周りを鉄の壁で囲い、まるで要塞のようになっていた。地域住民は景観を損ねると反対していたが、他に多くの住民が避難できる場所が少なかったことと、イギリス国教会が賛成したことから避難所としても活用されていた。

 

 メリーアンは久しぶりに立ち入った教会の椅子に座り、息を整えていた。今になって分かったことだが、近くの川からも怪獣が出現していたらしい。スージーにせかされるように走ってきたのは正解だったようだ。そう思いながら、上下する肩を落ち着けるために深呼吸をしていると、スージーが近づいてきた。


「どうやら1㎞位離れたところに怪獣が出たらしいわ。どんな奴かはわからないけど。というより、あなた大丈夫?真っ青よ。」彼女はメリーアンの隣に腰かけながら訪ねてきた。


「だ、大丈夫よ。久しぶりに走ったから。もうちょっと休めば平気だから。」スージーの心配そうな顔を見ながら、彼女は答える。正直これほど走ったのは10年ぶりだろう。基本的にラボにこもりっきりで、体力のない彼女には先ほどの強行軍はきつかった。


「まったく。あなたも研究ばかりしてないですこしは運動した方がいいわね。私と一緒に走る?」スージーはにやりと笑いながらメリーアンの顔をのぞき込み、いたずら心を見せた。彼女は今でもボクシングをしており、毎朝40分はランニングをしているらしい。確かに肉付きはいいが、それは太っているというよりも筋肉質なだけなのだろう。


「え、遠慮するわ。そんな時間があったら研究しないと。それに、今はそんな余裕もないし。」息が整ってきた彼女はそう答える。


「ま、それもそうね。まあ、いいわ。ちょっと水をもらってくるわ。さっき教会の牧師様がみんなに配ってたから。待ってて。」そう言うとスージーは立ち上がり、長椅子を後にした。


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