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第71話 黒幕2

理学部長が立ち上がり、開会のあいさつをした。


「では、ブラックウェル准教授、あなたが今日の議題として提案したことについて発表を願えますか?あなたが投稿した論文の下書きはみな目を通したと思いますが、私個人としては信じれない一方で納得がいく内容でもありました。私たちの誰もがなんらかの疑問や懸念、反対意見を持っていると思います。ですが、まずはどれもあなたの発表を聞いてからとしたいと思います。では、どうぞ。」彼は彼女の方を向くと、発表を促した。


「ありがとう、ブラック教授。では、始めます。」メリーアンは立ち上がり、彼女にとっての闘いを開始した。


「今回の一連の動植物の巨大化現象は世界で同時多発的に発生し、その原因が今までわかりませんでした。この巨大化現象はとある一つの特徴により、共通した原因で起こっている現象であることは疑いようのない事実だと考えられています。」彼女は一呼吸置き、スライドを開始する。


「みなさんご存じの通り、地球上の生物は体の大きさに関わらず細胞の大きさは同じです。象であろうがアリであろうが、人間であろうが細胞1個の大きさは同じで、その数で体の大きさが決まっています。ですが、これらの巨大生物はそのすべてが従来の生命体よりも細胞一つ一つの大きさが大きくなっており、なおかつ巨大生物間ではその大きさが共通しています。しかし、彼らの遺伝子を調べると従来地球に存在している生物と共通した遺伝子を見つけることが出来る。つまり、この巨大生物、えっと、一般的に使用されている怪獣と今後は呼称します。この怪獣たちは地上の生物をもとにした、我々とは違う細胞構造をもった、まったく新しい生態系ととらえることもできます。」彼女は教授たちの様子を観察する。どの教授も理解していることではあるが、改めてこの事実を確認し、表情を硬くしているのがわかる。


「この怪獣たちが世界中に同時多発的に出現した原因がわかっていないことはご存じの通りです。最も有力な仮説はウィルス仮説でしたが、原因となるウィルスが全く同定できず、証明できていませんでした。その後いくつか仮説は提唱されましたが、結局有力な物は出てこず、陰謀論を唱える学者が散見されるほどでした。」彼女はそこまで話すと一呼吸置き、調子を整えてから話を再開した。


「今回、私たちの教室は、怪獣化の原因を発見した可能性があることを報告します。」彼女はその場にいた教授たちを見まわしながらその言葉をつづけた。


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