第68話 駆除作戦1
K市での怪獣の大規模発生はすぐさま防衛大臣へと報告された。大臣は予想外の事態に動転したが、すぐさま自分だけでは判断できないと考え、統合司令部への作戦の立案を命じるとともに、総理大臣への指揮権の移譲を行った。
報告を受けた総理大臣は緊急対策本部を立ち上げ、そこで指揮を執ることとなった。ここまでで大規模発生から約1時間、かなり早い行動ができていたが、すでに怪獣はN市に入る直前であった。現時点で怪獣からの住民の避難に自衛隊を当てるのは難しく、まずは駆除作戦を検討し、実行するかを判断することとなった。
統合司令部はK市で起こっている破壊規模、想定される怪獣の総数、進行ルート、避難にかかる時間から作戦を立案し、報告した。その作戦は市民にとっても非常に危険で、総理としては承服しかねるものであった。
怪獣たちは横方向に約1㎞に広がり、帯のような隊列をとって街を蹂躙していた。総数は約1万頭と推定され、現状日本が保有している歩兵戦力で駆除するのは現実的ではなかった。そのため、航空自衛隊による空爆が最も効果的だと判断され、作戦が立案された。怪獣はこのままN市を進行し、S市に直進するだろうと考えられていた。S市には工業地帯があり、そこにはほとんど住民がいない。また運が良いのか悪いのか、怪獣たちの進行ルートはその工業地帯と被っていた。なので、そこを怪獣たちが通るタイミングで空中から銃撃、工場地帯に収まるように誘導し、空爆で駆除するという作戦が立案されていたのだ。




