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第51話 避難所の戦い 第2作戦3

メナシとカマナシは自分の上に載っていたロッカーと、その中からこぼれてきた石膏の像、カーテンを割いて網のように加工したものをどけ、4階へと進軍を開始した。

 彼らに感情があるのかはわからないが、明らかに先ほど追いかけていた獲物を探すような仕草で移動を開始した。

 階段すぐの教室を覗き込む。何もいないし、部屋自体が伽藍洞だ。無視して次の部屋に進む。その次の教室を覗き込む。こちらも何もない伽藍洞。さらに歩を進める。さらに次の部屋を見る。ここはいくつかの机や作業道具が残っていたが、特に2頭は気にしなかった。

 

 そして4つ目の部屋の前で中に何かの気配を感じた。カマナシがゆっくりと内部を覗き込む。するとそこには先ほどの警官が部屋の奥の方に立っていた。カマナシとメナシは再度扉を破壊し部屋内に侵入する。勢いをつけて転倒するようなへまはしない。今度はゆっくりと取り囲むように獲物に近寄る。

 獲物は机の方を向いており、動きがない。カマナシが残った鎌を振り上げ、それを警官にたたきつける。鎌はその警官の体を貫き、机に縫い留めた。すかさずメナシの鎌も振り下ろされる。その鎌は警官の首にあたり、頸を切り下す。先ほど逃した獲物、それをとらえた喜びなのか、メナシはそのまま首を突き刺し持ち上げる。

 ただ、この時点で彼らに知能がもっとあればこれが人間でないことにはすぐに気がついただろう。そのプラスチックでできた頭部は人間を模した顔が右に、そして残りは筋肉と骨をむき出しになった、制服を着た人体模型であった。そして、その人体模型の手首にはひもが結び付けられており、さらにその紐はテーブルの端に固定された拳銃の引き金に結ばれていた。

 引き金を引かれた拳銃から弾丸が発射される。その弾丸は怪獣には当たらず、まったくもって明後日の方向に飛び出した。

 だが、狙いは怪獣に弾を当てることではなかった。銃口から出た砲火は空気に燃え移り、一気に部屋内部に充満する。炎は一瞬で怪獣や机、人体模型などを吹き飛ばしながら部屋中を駆け巡った。すさまじい爆発音とともに、怪獣は理科実験室と運命を共にした。

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