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第44話 避難所の戦い 第1作戦2

 さらに1時間が経った頃、とある女性が3階の教壇の机の上においてある花瓶をうっかりと倒してしまった。緊張感と疲れでうとうととしており、頭を教壇にぶつけてしまったのだ。

 大して大きな音ではなかったが、襲撃があらかた終わり静寂に包まれた街ではすこしこの音は目立っていた。また、この場にいた誰もが知らなかったことだが、カマキリは聴覚と視覚に優れた昆虫であり、獲物の捕獲も主にこの二つの感覚に頼っていると考えられている。この怪獣もその特徴を色濃く継いでいたのか、その音に気付き、校舎の方に近づいてきた。

 

 最初に気がついたのは左目が欠損している方で、メナシと呼ばれていた。メナシが移動しているさまを見て、同じく付いてきたのは右の鎌が欠損している方で、カマナシと呼ばれていた。2頭はともに玄関を通り、下駄箱を通りすぎ1階を歩き始めた。この校舎の廊下は比較的広い作りとなっており、2頭とも苦も無く廊下は歩けるようだった。メナシもカマナシもともに教室をのぞき込むような仕草を取りながら、1階を東の方に向かい進んでいった。2階に上がる階段は合計三か所。西と東、そして中央に設置されていた。中央は入念にバリケードが築いてあり、怪獣たちも通れない場所として認識した様子だった。


 西の階段に隠れて事態を観察していた警官たちは、この時点で立案していた作戦を開始することを決めた。

 作戦は2段階に分かれていた。一つ目の作戦は怪獣を誘い出し、第2の作戦の開始地点に誘い込む作戦であり、それと同時に誘導役はそのまま校舎の外に出て、体育館の扉を締めに行くことになっていた。この作戦には元々陸上の短距離走が得意であった警察官の田上と下田の2人が割り当てられていた。

 そして第2の作戦ではさらに怪獣を誘導し、撃退地点で罠にかけ、駆除することとなっていた。使用できる機材などが限られている中でできる限り考えられた作戦であり、安全性の保障はまったくなかった。だが、現在このように侵入された時点で何もせずにいる選択肢をとるのはあまりにリスクが高く、仕方がない決断であった。


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