第43話 避難所の戦い 第1作戦1
校内では警察官たちや有志の住民達が1階や2階にバリケードを設置し、校内で見つけたものから武器などを作成していた。
箒、モップ、旗の金属製の柄の部分をカットし槍を作ったり、図画工作室から重めの石膏細工を持ち出したり、理科室から手あたり次第に薬品などを持ち出していた。現状体育館から怪獣は出てきていないが、いつこちらの校舎まで侵入してくるかわからない。警察も小銃を常に携帯していたが、このタイプの怪獣には通用しないことが分かっている。もしもの備えは必要だろう。
また、警察官たちの中で体育館の裏口を外から閉める案も出ていた。あの怪獣は突進力に乏しく、数頭では体育館の鉄製の扉を破壊するのは難しいし、壁の破壊も相当の時間が必要だろう。そのため、一度体育館の内部に閉じ込めてしまえば時間稼ぎ、うまくいけば捕えることも可能なはずだと考え、作戦を立案している最中だった。
警察本部の司令部は現在進行する怪獣の群れへの対応で手いっぱいであり、オペレーターが一人だけこちらとやり取りをしている状態であった。また、進行に際して周囲の監視カメラがかなりの数壊れており、こちらの状態をモニターできていなかった。結局のところ、現場の判断で動くしかない状況だったのだ。
そのような準備などをして1,2時間ほどが経ったときに、外の監視をしている住民が怪獣が体育館から出てくるのを見つけた。数頭いた内の小さかった2頭で、片方は左目の欠損、片方は右の鎌が欠損していた。彼らは2.3mほどの体高で、少しかがめば玄関は通り抜けられるし、廊下は通れる。横幅も脚を広げて2mほどで、狭いだろうが動くことは可能だろう。今は運動場をふらふらと動いているが、その内にまた塀を飛び越え出ていくか、または体育館に戻るのを願うばかりであった。




