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第21話 告知2

翌日、昨日からの行動と態度を不審に思っていたプリヤに事のあらましをすべて話した。かれこれ20年以上連れ添った愛妻を不安なままにしておくのは気が引けた。   

 ジェームズから告げられたことを聞いたプリヤはショックを受け、狼狽し、涙を浮かべ彼の手に自分の手を添え数分、何も言わずに下を向いて泣くのを我慢していた。その後、自分の眼をまっすぐと見つめて口を開いた。


「でも、ジェームズさんが間違っているかもしれないわ。昔からあの人おっちょこちょいなところもあるじゃない?」彼女はすがるように沿う言葉を紡いだ。


 プリヤは常に礼儀正しく、結婚してから今まで旦那の友人を少しも悪く言ったことなどなかった。その言葉を聞いて彼は少し驚いて彼女の眼を見つめ返したが、そこには怯え、恐怖の色が映っていた。彼女のその目、その思い、そしてすがるような表情を見た時に自分が彼女に告白したことが間違いではなかったかと恐怖にかられた。不確実な情報を伝え、ただいたずらに彼女を不安にさせただけではなかったのかと自分を責めてしまった。

 しかし、結婚した時から決めていた通り、彼女との間に隠し事は極力しないようにしてきた。それに受診してから診断が確定するまで一体どれほどの時間がかかるかわからないし、その間ずっと様子のおかしい自分を見せて彼女を不安なままにしておくのは不本意であった。だから、彼は意を決して口を開いた。


「プリヤ、確かに彼は早とちりな所があるが、仕事では注意深く、判断を焦らないよ。おそらく本当のことだ。希望を持っているのは私もだが、心構えをしておく必要はあると思う。何、まだ癌だといわれただけだ。治療をどうするかの相談をしに行くだけさ。」彼がそう言うと、プリヤは両手で顔を覆い、静かに声を抑えながら泣き始めた。


 プリヤには、診断の全容を伝えていなかった。友人が示唆した通り、癌の状態はおそらく治療の手が及ばないほど進行している可能性があったが、アミットはそれを伏せ、癌の可能性があることのみを告げたのだった。

 目の前でだんだんと激しさを増していく鳴き声を聞きながら、アミットは彼女と出会った時を思い出した。


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