8月13日 夏祭り
もう、夜になりそうだった。夏祭りが始まって、もう2時間が経過しただろうか。今年の夏祭りは、八代市の大きな公園で行われていた。俺と祐奈は、ゆっくりと歩きながら飲み食いをしていた。お盆真っ最中ということもあってか、多くの人々で賑わっているのがわかった。祭りは、今日だけじゃない。今日、無理していく必要もなかったけど、祐奈が今日行きたいと言ってきたのだ。俺は、何も考えずに祐奈の言う通りにしたがっていた。まだ、3.4歳くらいだと思われる子供たちが、屋台の前で楽しそうに走り回りっていた。すると、前の方から大きな太鼓の音が聞こえてくる。もしかしたら、前方に何か演奏が行われているのだろうか?俺たちは、再び歩いて演奏が聞こえる方に向かった。
祐奈「どう、楽しい?」
俺 「うん。楽しいよ」
祐奈には、何かがひっかかるみたいだった。
祐奈「よかった」
俺 「どうして?」
祐奈「最近、修元気なさそうだったから」
俺は、そういう風に見られていたんだ。驚きだった。俺たちが歩いた先には、作られたステージが見えてきた。
俺 「そう?全然そんなことないけど」
祐奈「うそー?いつもの修には見えないよ」
俺 「そうなのかな?」
祐奈は、何かを見抜いているみたいだった。
祐奈「今、困ってることあるの?」
俺 「困ってることかぁ。何かあるかなぁ?」
困っていること。それは、明確にあった。けど、それは祐奈に相談しても仕方がなかった。
祐奈「ないんだったら、いいんだけど」
俺 「祐奈は、何かあんの?」
このまま話していたら、祐奈につめられる気がしたから、話をそらした。
祐奈「あるよ。困ってることしかないよ」
俺 「じゃあ、何があるんだよ?」
堂々と話す祐奈に聞いてみた。
祐奈「うーん。一番は、友だち関係かな」
俺 「友だち?」
意外だった。
祐奈「うん。女子は、男子と違っていろいろ大変なのよ」
俺 「そうなの?」
少し不機嫌そうになる。
祐奈「そんなの当たり前だから」
祐奈がそんなのに困っているとは、とてもじゃないけど思えなかった。
俺 「まぁ、お互いいろいろあるよな。でも、俺は祐奈がいるだけで嬉しいよ」
祐奈「ホント?」
俺 「当たり前だよ」
少し照れてしまっていた。祐奈にとって、今日の夏祭りがいつまでも忘れない日になればいいなと思っていた。




