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日常で世界を変える(八幡編)  作者: mei


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7月26日 次戦

 千川第二高校の村上は、カーブが特徴的らしい。次も投げてくるだろうか?カーブをイメージしながら、懸命にバットを振っていた。青空の下、他の選手たちも一生懸命練習に臨んでいる。俺たち3年生にとっては最後。1試合でも多くというのは変わらなかった。

 今日は、守備よりもバッティング練習が中心だった。俺たちの側にいた監督やコーチも大量の汗を流しながら、俺たちを見守っていた。監督が指導していたのは、最近不振の差益だった。監督は、身体の開きが早すぎると佐伯にレクチャーをしている。もっと、身体を開くのを後にして、ライト方向に打つのを意識しろと指示が入った。佐伯は、真剣な表情でコーチの指示に耳を傾け、うなずきながらその場で練習を始めた。

 コーチは、佐伯の二つ横にいる小川に指導したい様子だった。小川は、まだ2年生。来年以降もチャンスがある。小川と安田は、来年以降のキャプテン候補でもあった。今の流れだと、当然、どちらかがキャプテンでどちらかが副キャプテンに流れになるのは当たり前だろう。そこに待ったをかける選手が最高の形だろうけど。バッティングマシンにボールを入れる瞬間、「いきます!」と声を出す。それと同時にバッターは構える。5ヶ所のバッティング練習以外にも、後ろにはティーバッティングをしている選手もいた。ティーバッティングは、意外と疲れる作業だった。

「いいね!その調子だ。今のに続け!」とコーチがさっきまで指導していた小川に声をかけた。小川以外の永谷や田畑たちは、俺を出せと言わんばかりの強烈な打球を放ち監督やコーチたちに猛アピールしているように見えた。それはそうだろう。たしかにチームが勝つことは大事だ。でも、それと同じくらいの試合に出て活躍したいというのは当たり前のことだと思っていた。次々と選手たちの金属バットを振り抜いた音が鳴り響く。残り1分。マネージャーが大きな声を出す。すると、この日一番の強烈な一発が飛び出した。外野を守っていた侑大の遥か上を越えていく。そして、陸上部が休憩しているところまで飛んで行ったみたいだ。打球を放ったのは、早川だった。

 そうだ早川を忘れていた。早川は、この野球部に入ってからいろいろ変わってしまった選手の一人だった。本来ならエースで4番でもおかしくないくらい将来を有望された選手だった。昨日勝ったことは、もうすでに忘れ、次戦に備えて、この後も黙々とバットを振り続けるのであった。

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