7月17日 練習試合(群馬北高校戦)4
今日は、大会前最後の休みだった。明日からは、練習が続いていく。もう最後と思えば頑張れた。俺たちの夏がもう少しで始まろうとしていた。
ー7月14日ー
ワンナウトランナーなしで回ってきたら第二打席目。俺は、息を吐いて、打席に立った。群馬北高校の中西は、エンジンがかかってきたみたいだ。ストライク!!初球は、スライダーだった。
俺は、監督が話した通り狙い球を絞ることにした。でも、ストレートかスライダーなんかわからない。初球見たら、もう少しわかるかもしれないなと思ったが、そんなことはなかった。むしろ、損したという気持ちになっていた。
ピッチャーの中西は、サインに頷いた。わからないから、とりあえずストレートにヤマをはることにした。イチニノサンでバットを出そうとする。ストレートだ!!振り出したバットにボールが当たる。そして、それとともに大きな金属音が聞こえた。
打球は、一塁線のファールボールになった。狙い通りストレートがきたのに打球が前に飛ばないなんて。やはり、中西の球は、想像以上だった。もう、ツーストライク。簡単に追いこまれてしまい、後がなくなってしまった。
ボールを受け取った中西は、すぐさまサインに頷き、投球動作に入ろうとした。完全になめられている。俺は、ストレートにヤマをはり、変化球合わせでいくことにした。イチニノサン。案の定、ボールはまだ手元にきていなかった。やっぱり変化球だ。少しためを作り、スライダーの軌道に合わせてバットを振り抜いた。
しかし、ボールは、真っ直ぐに落ちてきてキャッチャーミットへとおさまった。ストライク!バッターアウト!!!。キャッチャーは、三塁手へボールを投げ、ボール回しを始めたのだった。どういうことだ。変化球読みまで合っていたのに。ピッチャーが投げこんだボールは、落ちる球だった。
首をかしげながら、ベンチへと引き下がっていく。まだ、あんなボールがあるなんて。監督もベンチも声を出しているが、今のボールが落ちる球であることには気づいていないみたいだった。
俺 「監督!!」
監督「どうした?」
サインを出した後、俺の方を見つめた。
俺 「さっきの最後のボール、フォークみたいでした」
監督「、、、、、。まだ、そんなボールがあるのか」
少し顰めっ面になった。
俺 「はい」
監督「仕方ないな」
俺は、ヘルメットをとり、7番安田のバッティングを見つめた。




