7月16日 練習試合(群馬北高校戦)3
橋本の打球は、相変わらず飛んでいく。レフト後方に守っていた俺は、陸上部のところまで飛ばないようにボールをキャッチしたのだった。すげぇな、アイツは。同じ高校生とは思えなかった。
ー7月14日ー
次の回に俺の打席が回ってくる。試合は、3回裏。0対5。1回、2回、3回と群馬北高校に毎回得点を許していた。特に、群馬北高校の3番ショートの和泉。こんな高校生がいるのかというくらいな打撃で2打席連続ホームランを打たれていた。和泉は、スイッチヒッターみたいで1打席目は、右打席で。2打席目は、左打席で。それぞれ打っていた。
俺たちは、序盤から点差をつけられたこともあり、ピッチャーは、橘から竹田に代わっていた。橘は、ベンチでふてくれているみたいだった。一方、代わった竹田は、リズムよくボールを投げ込んでいた。
打球は、レフト後方に飛んでいくが、レフトが止まる。そして、ボールは、グローブの中に吸い込まれていった。俺は、レフトからの返球を受け取り、ピッチャーマウンドにボールを置いていった。
声を出しながら、俺たちはベンチへと引き上げていく。序盤から点を取られているということもあり、いつものような元気さはなかった。それでも、川中や橋本が声を張り上げていた。監督は、俺たち円陣の中に入り、指示を出した。
"いいか。まだ、3回終わったところだ。ここから、ここから。1点ずつ返していくぞ。まずは、ストレートとスライダーの狙いを決めて打席に入れ。狙いとズレても、慌てるな。わかったか?"
はい!!俺たちの声が響き渡った。監督の指示は、シンプルだった。監督の指示が終わると、キャプテンの川中が声を出し、円陣はほどけていったのだ。たしかに、ストレートとスライダー。どちらかに絞ったら打てそうな気がするけど、これがなかなか打てないのだ。
そして、4回表が始まった。俺は、バットを持ちながら、ネクストバッターサークルに入った。さっきと同じようにはやられたくない。しかし、群馬北高校の中西は相当いいピッチャーだった。ヤマが外れてしまうとほぼ打てないことがさっきの打席でわかった。
ストライク!バッターアウト!!。5番の佐伯は、二打席連続三振となっていた。俺は、歩きながらバッターボックスに向かった。さっきの打席は、狙った球は、一球もこなかった。まるで、俺の考えを見透かされている気持ちのようだった。




