7月10日 聖淮戦22
エース橘は、監督に指示を聞きながら、投げこんでいた。俺は、橘のボールを受ける橋本の後ろでティーバッティングをしていた。快音をならしたボールは、速い打球でネットに突き刺さっていた。ボールを投げていた俺は、副キャプテンとして全体を見渡していた。
ー6月13日ー
試合は、残り5分となった。聖徳高校の高田、淮南高校の古屋。それぞれが必死になってコートをかけめぐっていた。その姿に看過されるように、他の選手もボールを回した。
橋本「後、5分やな」
俺 「どうなるやら?」
淮南高校の古屋がレイアップシュートを決めた。得点は、再び、2点差に広がった。
橋本「もう、スタミナもキレてきてるんじゃない?」
俺 「たしかにな。前半後半で40分も走るもんな」
橋本「そう考えたら、野球は楽やな」
俺 「休憩できるからな」
まだ、試合の主導権は、どちらもいっていないようだ。どちらのシュートもゴールには入らず。
健太郎「八幡、この後くるの?」
俺 「ニクドナルド?」
健太郎「おう」
健太郎は、試合が終わり、とてもテンションが高かった。
俺 「永谷がうるせぇからな」
健太郎「ハハハハ」
大きな声で笑った。
俺 「健太郎も行くんだろ?」
健太郎「あぁ。2年の向井や直江たちもくるらしい」
そういえば、向井や直江たちの姿が見当たらない。
俺 「まじ?」
健太郎「うん。明日休みやから、いいんじゃない?」
今度は、高田がゴールネットを揺らした。
俺 「それは、そうね」
健太郎「たまには楽しもうぜ」
俺 「おけー」
淮南高校の佐藤は、ゴールの方を指差して、前を向くことを示唆した。
俺 「そういや、健太郎って下田さんのこと知ってるの?」
健太郎「下田さん?」
俺は、前から気になってる話題に触れた。
俺 「うん。仲良いんじゃない?」
健太郎「仲良いっていうか話すよ」
俺 「今、学校来てないんだろ?」
健太郎「うん」
俺は、健太郎につめよっていく。
俺 「なんで来てないの?」
健太郎「何でやと思う?」
俺 「知らないから聞いてんだよ」
健太郎は、話をにごす。
健太郎「俺も知らねぇよ」
俺 「お前、絶対知ってんだろ?」
健太郎「ハハハハ。どうだろね」
大野がスリーポイントシュートを決めて、再び1点差につまった。




