7月8日 聖淮戦20
今年の目標は、ベスト8以上。昨年は、初戦敗退だっただけに、みんなの思いも強かった。ただ、今のままでは勝てないと思っていた。聖徳高校の最大の課題は、投手陣だった。
ー6月13日ー
古屋が放ったシュートは、ゴールへと入っていった。やっぱりチームとしての差がある。これは、聖徳が弱いのか?それとも淮南が強いのか?どちらにしろ、今ので10点差になった。なんとかしろよ?お前ら。
橋本「大丈夫か?」
橘 「大丈夫じゃねよ。もう10点差だし」
10点差だけど、まだ、どうなるかはわからなかった。
佐藤「もう、こっちのペースだな」
橋本「たしかにな」
橘 「何か、起点があればいいけどな」
俺 「あっ、、、。選手交代だ」
聖徳高校のベンチには、練習している選手がいた。
橋本「橘、あれだれ?」
橘 「あれは、中野さんちゃうかな」
俺 「誰、それ?」
俺は、背番号11の選手を見つめた。そして、主審は、笛を鳴らした。聖徳高校の大山がベンチに戻り、背番号11の中野がコートに入っていった。
橘 「2年だよ」
俺 「ああ、2年か」
通りで見たことがないはずだ。それにしても、このタイミングで起用するんだな。中野は、さっそく宮下からボールをもらい、前を向いた。
橘 「たしか、あの子も人気じゃなかったかな」
俺 「中野さんってどんな人?」
橘 「たしか、荒木と付き合ってるんじゃないかな?」
ボールは、中野から大野へとつなぎ、すぐさま高田へと渡された。そして、キレイなシュートを放った。打った瞬間というイメージだった。聖徳高校は、反撃ののろしとなった。
俺 「荒木って陸上部の?」
橘 「そうそう」
荒木飛我。聖徳高校の2年陸上部。みんなからは、アッキーと呼ばれているらしい。俺は話したことはないが、スポーツも勉強もできるやつだとか。3年で言えば、沢田みたいなタイプだ。
俺 「そう言えば、今日、荒木はいないの?」
橘 「あそこだろ?」
橘は、2階を指差した。指差した先は、体育館の2階だった。ゴール前近くに、荒木は5人ほど引き連れ、試合を見ていたのだった。
俺 「たしかに。あれかぁ」
橘 「最近、アイツとも話してないな」
橋本「アイツって、橘と同じ中学校だろ?」
橘 「ああ。小学校も同じだよ」
試合に出てきた中野は、高田と何やら話をしている様子だった。




