7月4日 聖准戦16
暑い。ショートということもあって、右に左にボールが飛んでくる。この練習量が続くと思うと、早く引退することも悪くねぇな。
ー6月13日ー
「お前、八幡か?」。前から声をかけてきたのは、淮南高校野球部の生徒だった。八幡は、頷いて名前を聞いた。淮南高校野球部は、佐藤と村田だった。佐藤は、先ほどの試合で、先発投手をつとめており、村田は、サードを守っていた選手だ。体育官の入り口が見えてきた。
佐藤 「お前、打ちすぎなんだよ」
俺 「タマタマだよ」
5打数5安打ということもあり、敵チームからも褒められた。
健太郎「俺らだけのおかげだけどな」
村田 「たしかに。全部のヒットが9本で、二遊間で7本だもんな」
なんで、コイツはヒット数なんてわかるんだろう?
健太郎「もうスコアみてたん?」
村田 「いや、見てなくても試合で計算してるからわかるよ」
そういうこともしているのかぁ。淮南高校は、勉強も部活も両方できるだけあるな。
健太郎「それ、すげぇな。なぁ、八幡?」
俺 「全然、そんなん考えてなかったわ」
前から、大きな歓声が聞こえてくる。俺たちは、話しながら前へと進んでいく。そこには、聖徳高校野球部の橘や橋本たちが大きな声を出した。
俺 「永谷!」
永谷「おう、今きたところ?」
永谷は、いつの間にか黄色のメガホンを持っていた。どこで手に入れたんだよ。こんなメガホン。
俺 「そうそう。どんな感じ?」
永谷「今、前半終わったところだ」
メガホンを下に置きながら答えた。
俺 「何対何?」
永谷「今、10対14で淮南がリードしてる」
俺 「接戦だね」
高田さんがいるから、負けてるとは思わなかったが、そんな差も離れてはいない。
永谷「まぁ、淮南がおしてるけどね」
俺 「例の高田さんは?」
食い気味に聞いた。
永谷「一人で活躍しているよ」
俺 「一人だけ?」
永谷「だって、一人で8点とってるから」
俺 「まじかよ」
相変わらず目立ってるんだな。健太郎の言う通りだ。そういや、アイツどこ行ったんだ?
永谷「他の人おる?って感じの存在感でやばいな」
俺 「すごいな。大野さんとか高津さんは?」
永谷「出てるよ。でも、存在感がね」
俺たちは、笑いながら話をしていたら、橘や橋本たちがやってきた。




