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日常で世界を変える(八幡編)  作者: mei


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6月29日 聖淮戦11

 いよいよ、明日が夏の予選会抽選日だ。このメンバーといつまで野球ができるのか?期待と不安を旨にキャプテンの川中が来るのを待っていた。


 ー6月19日ー


 試合は、9回表が終わり2対2。聖徳高校にとっては、想定外の展開。救いは、同点であること。この回に点が取れればサヨナラ勝利することができる。ただ、延長戦に入れば、おそらく負けるだろう。

 "9回裏、聖徳高校の攻撃は、6番橘くん"。聖徳高校マネージャーの倉持のアナウンスが流れた。6.7.8.9.1。俺は、どのような状況になれば、打席が回ってくるか確認していた。ベンチからは、元気な永谷や竹田が大きな声を出す。俺は、バッティング手袋を取り、バットを取りに行く。

 すると、打球音が聞こえた。グラウンドを見ると、橘がサードゴロを打ったようだ。気合いが入った橘は、一塁ベースへヘッドスライディングを試みた。しかし、審判の手が横に開くことはなかった。橘は、キレ気味にベンチへ返ってくる。

 ブルペンでは、葛西と田中が投球練習をしていた。おそらく、延長戦になれば、橘から葛西か田中に変わるだろう。打席には、7番安田が入っていた。淮南高校の湯浅は、エンジンがかかったようにストレートで圧倒してくる。2球連続でストレートに空振り。次は、健太郎。そして、田中かぁ。湯浅の勢いに翻弄される。最後は、スライダーで安田をしとめた。

 ツーアウトで、8番の健太郎に打順が回ってきた。今日の健太郎は、二塁打に振り逃げ三振と何かと運がよかった。親友の侑大は、ベンチから大きな声を出していた。すると、遅れたようにピッチング練習をしていた、田中が帰ってきた。健太郎は、バットを短く持って構える。初球は、変化球が外に外れる。

 田中は、バッティング手袋をつけて、ネクストバッティングサークルに入っていった。"カァーン"。大きな音が鳴り響いた。健太郎の打球は、レフトの頭上を襲う。淮南高校のレフト高橋が追う。健太郎は、悠々と2塁へ到着した。聖徳高校ベンチは、大いにわく。

 2死2塁で、9番の田中に打席が回る。しかし、淮南高校バッテリーは、勝負を避け、四球を選択したようだ。下手をすれば、2死満塁で俺に打撃が回る。期待と不安の中、ネクストバッターサークルから、1番侑大の様子を見守った。

 湯浅は、打たれまいと慎重に投げる。しかし、なかなかストライクが入らない。こんなにいい日で試合ができるなんて本当に恵まれている。東京にいる陵にも、見てもらいたい。そんな気持ちになっていた。"ボール"。審判は、一塁方向に手を向け、四球の合図をおくった。


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