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プロローグ
初投稿です。文才がないくせに一丁前に設定を作ったので、スローペースで投稿していきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
「春になったら、紅晴花を見に行こう」
いつも、眉間に皺を寄せていた。
いつも、不満そうな顔をしていた。
表情というものがない時すらあった。
人間味を感じさせない、冷たい貴方の顔が最期の景色となった人は、何人いたのだろうか。
貴方の笑顔が消えたのはいつだろうか。
何があの人から笑顔を奪ったのだろうか。
残酷な貴方に、聞きたいことがあった。
なぜ、私を側においたの。
なぜ、私の前で笑ったの。
なぜ、私の前で泣いたの。
なぜ、私と約束したの。
貴方のせいで。穏やかに笑いながら約束の言葉を吐いた貴方のせいで。
長らく、私に春は訪れてこないのです。