春のうんちく祭
どうしても筆がのらなかったので、うんちく祭でお茶を濁そうと思います。
巨木を抱かず
どんな偉業も完璧で無いと意味がないという故事成語。
万色帝が巨人族、樹霊人を抱かず、万種艶覚書が未完成といえる状態である事から。
巨人族は抱こうとしたが、体格の差から、途中で肋を折る怪我をして断念。
樹霊人はその見た目から、抱く気にならなかった。
木の皮のような皮膚から、その膣内も硬いのではと思いこんだらしい。
ただし、樹霊人の女性器は、確かに硬い皮に覆われているが、その中は柔らかい肉で満たされており、人間の男性にとっても、とても気持ちいい。
画竜点睛を欠くと同じように使われます。
混血について
この世界では、人の形をしている者同士であれば、子供をつくる事が出来る。
両親が違う種の子は、親のうちどちらかの種として生まれる
両親の、両方の特性を受け継ぐということはない。
シアンとクロエ
二人が、年齢より幼い言動をするのには一応理由があります。
シアンは、人と付き合う上での距離感がわかっておらず、頼れる二人がいる場合には、二人に全て任せて子供返りしてしまいます。
計算でやってるわけではありません。
クロエは、愛の証と呼ばれる魔族特有の立場です。
普通の魔族は生命の実による繁殖状態によって妊娠、出産するのですが、そうではなく生まれる場合も稀にあります。
そのように生まれた子を愛の証と呼び大切に育てられます。
大抵、年長の者しかいない状況で甘やかされて育つため、年齢より幼い性格に育ちます。
ただ、躾もちゃんとされているので、必要とあれば年相応に振る舞うこともできます。
宗教について
この世界には、神が実在します。
しかし、クリアムはあまり信仰されていません。
理由は例え直接会って願いを伝えたところで、大したことはしてもらえないと、勇者とのやりとりで知られているからです。
そんな神に、遠くから祈っても意味がないと、オグラシアンの国教であるにもかかわらず、熱心には信仰されていません。
人間は、一般的には祖霊信仰です。
先祖を敬う、先祖に見守ってもらう。
そういう信仰です。
魔族の方は、自然を神格化したものを神と崇めることが多いです。
有翼族の夜の神、大きな黒鴉や、森の神、賢き梟。
牛頭族の大地たる母牛など。
稀に世界を運営する天使を目撃し、それを神と思い込んで信仰が始まることも。
文字
お気付きの方もおられるでしょうが、この世界には二つの文字があって併用されています。
表意文字である神代文字は、日本語の漢字に当たります。
表音文字である人代文字は、日本語の仮名文字に当たります。
人間、魔族共通です。
文字同士の関係性も日本語と同じで、まず、神代文字があって、それを簡略化したのが、人代文字になります。
神代文字は神の手によって創られた文字、人代文字は人の創った文字です。
言葉
地方による違い(方言)はありますが、人間、魔族共通です。
クリアムが複数の言語を用意するのを面倒くさいと思ったからです。
名前
王侯貴族の間では、人代文字で名前を付けることが流行っています。
これは、あくまでも流行りであって、そうしなければいけないということではありません。
神代文字で名付けをする平民と差別化しようという意図もあります。
次回は、外伝「千勝できなかった男」です