戦力評価
ギルドマスターの名前を変更しました。
ギルド繋がりということで、エイス、ビイス、シイスに続くディースです。
ハクロとの会談から三日目の朝。
一同は南門から街を出て南に向かう道を歩いていた。
一同とは、キヤルたち勇者三人、クロエ親子、ハクロとギルドマスター、ディースとその護衛の兵と冒険者数十人。
「こちらの情報では、魔王軍の数は八千から一万といったどころだ」
「八千から一万ですか?幅が広いですね?」
そう返しながら、キヤルは不思議に思っていた。
この時期ならまだそんなに集まっていなかった筈。
これも自分が『前回』と違う行動をとった影響なのか。
「そうは言うがな、こちらは冒険者で兵士ではないんだ。軍勢の数え方など知らんのだからしょうがない」
「まぁ構わんだろ?例え一万が二万でも俺様たちには大差ない!」
ロックはそう言って高笑い。
彼だけはいつもと違ういでたちをしている。
いつもの服の上に胸甲、手甲と脚甲。
手甲は指まで覆う物ではなく、肘から手首までを守り、銃を取り扱うのに邪魔にならないようにしてある。
脚甲も膝から足首までの物で、膝や足首の動きを妨げない。
右腰のホルスターには愛用の銃。
愛称をハイパーマグナムという。
名工作のマグナムとは何の関係もなくロックが勝手に呼んでいるだけだが。
反対の腰にもホルスターがあり見慣れない銃が挿さっている。
丸みの強い黄金の銃には奇妙な事に撃鉄が無かった。
近くで見ないと分からない程、細かな彫刻がびっしりと彫ってあり、そのためキラキラと常に光を反射して輝いている。
「それはそうだろうよ。たった三人で一万の兵を退ける事が出来る化け物なら、二万でも出来るだろうよ。出来るなら、な」
彼が何の話をしているか。
それは三日前、キヤルが自分たちの実力を示す為に、ハクロに対して行った提案の事である。
曰く、
街の南に集結中の魔王軍を退散させてご覧に入れましょう。
確かにそれが出来るなら、何者が来ても退ける事が可能であろう。
クロエの母も一安心というものだ。
だが、出来る筈がない。
例え勇者であっても無理だ。
そもそも、勇者は対魔王に特化した存在であり、対集団戦には向いていない。
魔王の周りの、操られた魔族を相手にするのは、勇者軍と呼ばれる人間の国の連合軍、その兵士たちである。
勇者は彼らが切り拓いた道の先で魔王と対峙し、剣と銃の勇者が、それを弱らせ、術の勇者が封印を施す。
治癒の勇者は、他の勇者が怪我をした場合いに治療に当たる。
それも効果の高い回復薬が流通している昨今、重要度は低い。
一万もの軍勢をどうにかしようと思えば、その三分の一は必要だろうか。
大量の魔法使いを動員して一斉に広範囲の攻撃魔法を放つ。
歩兵は、その呪文詠唱の間、彼らを護り、斉射後に残敵を掃討する。
この方法なら、もっと少ない数でもやれるだろうか。
伝説的な魔法を使えるのであれば、魔法使いは一人でも十分だろうが。
しかし、それだけの魔法使いを集める事が現実的ではない。
もしかしたら、キヤルは魔法使いなのか。
ギルドには戦士で登録されているが、それは基本、自己申告。
伝説的な魔法使いが若返りの魔法を使用して子供の姿になり、身分を偽っているとしたら。
若返りが可能な魔法使いなら、敵陣に隕石の雨を降らせて焼き尽くしたり、大地を割って軍勢を飲み込ませる事も可能だろう。
馬鹿な妄想である。
そんな魔法使いは、おとぎ話の存在だ。
馬鹿な事を考えるのは止めて、現実的な事を考える。
三人の実力はどうなのか。
まず、シアン。
「晴れて良かったねぇ」
ピクニックか何かと間違えているのではないかと思うほど呑気なことを言っている。
ディースに見られている事も気づいていないだろう。
しかし、隙が無い。
自然体でありながら隙が無いというのは、一流の証拠である。
もし今、斬りかかったとしても、自分が斬り殺される。
そして、彼女は小首を傾げながら、
「あれ?」
と、言いながら、血ぶり、納刀。
次の瞬間には襲撃者の事も忘れているだろう。
そんな想像しか出来ない。
現役を退いたと言ってもディースは、自他共に認めるエイトブリッジ最強の戦士である。
そんな彼が勝ち筋を見いだせない。
それどころか敵と認識すらされないだろう。
十五の少女が、その域に達するには、どんな修練を積んだことか。
想像もつかない。
一対一であるならば、彼女に勝てる者を、指折り数えるのに、片手で足りるだろう。
彼女はロックと違い、いつもの服装だ。
鎧を着ることを勧めたが、身体が重くなるのが嫌だと断られた。
左手には、愛刀を持っている。
腰に差さないのは、鞘も攻撃に使う流派があり、彼女はその技を修めているからだろう。
その刀には、雰囲気がある。
多分、名のある刀だろう。
しかし、どんな名刀でも、多人数を斬れば、血油で切れ味は落ちるだろうし、硬い物を斬れば、芯がずれる。
出発前に予備は持っているのかと問うたが、返事は、
「なんで?これが有れば十分でしょ?」
万の軍勢に対するのに、鎧も着ず、刀一本。
阿呆の所業である。
阿呆と言えばロックもだ。
彼は鎧を着ろという忠告を受け入れていた。
初めは動きの邪魔になると拒否していたのだが、ギルドにある物を、ただでやると言ったら、それならと受け入れた。
しかし、兜を被る事は頑なに拒んだ。
視界を遮られるし、勘が鈍ると言うのだ。
頭に拳大の石がぶつかっただけでも、死に至るというのに。
ただ、その主張は冒険者であれば納得できた。
冒険者は、ただでさえ視界が効かない、深い森や洞窟の中で活動するのだ。
より見えるように、より勘が働くようにと考えるのも、冒険者であったディースには理解できた。
それならと、盾を持つことを提案した。
ロックは銃士である。
遠距離からの攻撃が主体で、敵からの攻撃も遠方からの物になる。
そうなると、盾は非常に良い。
例えば、身体が隠せるくらいの木の板に持ち手を付けただけの物であったとしても、その陰に隠れるようにして、狙撃を行えば、生存率は格段に跳ね上がるだろう。
ただの木の板でも効果は抜群なのだ、その為に造られた盾を使えばもっと良い。
しかし、銃士からの返答は、
「馬鹿か?」
であった。
馬鹿に、馬鹿にされた事を思い出して腹が立つ。
少し怒りの籠った目で、前を歩くロックを見る。
シアンと違い隙だらけだ。
だが、これにも勝てる気はしない。
シアンが自然と隙が無いのに対して、こちらは態と隙を作っているのだ。
それに気づかず、或いは、気付いて、それでも攻撃を仕掛けたとしても、余裕で躱され、撃ち殺される未来しか無い。
ロックの実力はシアンと遜色ない。
この二人が戦ったとして、どちらが勝つか。
武器の差でシアンが勝つ。
と、考えるのが普通かもしれない。
シアンほどの達人であれば、飛来する弾丸を斬って落とすくらいはやってのけるだろう。
そうであれば、ロックは弾を撃ち尽くし、再装填の隙に斬られてしまう。
だが、ロックは普通ではない。
ロックは勇者だ。
報告によれば、彼は『空の一撃』を使うという。
それは銃の勇者にのみ許された、特別な技能。
ロックに弾切れはない。
そうなると、二人の戦いの行方は分からなくなる。
ロックの方が、やや有利か。
理由は、やはり、その武器にある。
彼の愛用の銃は大した物ではない。
彼はそれをスーパーマグナムと嘯くが、実際にはマグナムなどではない。
マグナムというのは、双子の名匠、マァグとナァムの手による、一連の逸品たちにつけられた銘で、その姿は重厚、無骨、その威力は凄まじく、それに伴い、反動も大きいという。
銃士垂涎の逸品。
しかし、師匠に買って貰ったという、その銃は、何処にでもある普通の品だ。
問題はもう一丁の方。
ディース自身も、珍しい物が入ったからと、武器屋まで見に行った事がある。
その黄金銃と勇者の力が合わされば、ロックに勝てる者は居ないかもしれない。
例えば…と、二人の勝負を夢想して、それが意味のないことだと思い至る。
なにせ現実には、今から一万の軍を相手にしようというのだ。
どちらか、或いは、どちらも無事には済むまい。
もし、無事に勝利を収める事が出来たなら、自分の彼らの評価が間違えているという事になる。
それでは、何をどう予想したところで、間違えた結果しか出ない。
意識を想像から現実に戻し、今度はキヤルを見る。
先の二人と同じく、隙を伺う。
その瞬間。
振り向いて笑顔を向けてきた。
可愛い。
いや、違う。
キヤルは、不思議そうな顔で、こちらを見て、しばらくして前に向き直る。
殺気は込めていなかった。
その筈だ。
それなのに少年は気付いた。
ただの偶然だろうか。
キヤルの身長はロックの胸に届くか届かないかというところ。
あの年頃ならそんなものだろう。
手足は白く、華奢に見える。
可愛いらしい顔立ちと相まって女の子に見えなくもない。
服装は半袖シャツに半ズボン。
武器の類は持っていない。
もちろん、彼にも鎧の着用を勧めたが、返って来た言葉は、
「僕は怪我をしませんので、いりません」
だった。
自信満々なその物言いにその時は納得してしまった。
何か策があり、彼は直接戦いに参加しないのだろうと。
少年は戦士としてギルドに登録されているが、戦えるようには見えない。
見えないのだが、戦えない訳がない、とも思う。
理由は、この三人のリーダーが、この少年だということだ。
傍若無人なロックが、それを認めているということは、何らかの形でやり込められたからだろう。
この銃士のような人間は、小手先の誤魔化しでは納得しない。
それなりの実力を示した筈なのだ。
視線にすら気づかず、自然体で隙の無いシアン。
視線を無視して、態と隙だらけのロック。
視線に気づいて振り返ったキヤル。
この三人で、誰が一番恐ろしいかと言えば。
キヤルだ。
少年の実力が分からない。
どう戦うのかも想像がつかない。
例えばシアン相手なら、殺され方を選べる。
こう攻撃すれば、こう反撃されて、自分は死ぬ。
それが想像出来る。
しかし、キヤル相手には、それが出来ない。
理解出来ない、行動が読めない相手というのは、恐ろしいものだ。
さて、キヤルが二人と同じ実力を持っているとして、どんな策を持ってすれば、三人で軍を相手に勝利を収めることが出来るのか。
しかも、少なくともキヤルは怪我をしない前提の策らしい。
「うーん、分からん」
幾ら考えても、そんな都合のいい作戦は思いつけない。
「何が分からないんですか?」
やっぱり、可愛い。
いや、違う。
「ああ、お前たちが、どんな策を用意しているのか、考えていたんだが…」
「策なんて、大層な物は、ありませんよ」
「そうか、策は無いのか…」
余りにも、あっさりと言われたので、一瞬、納得しかける。
「いや、いやいやいや、無い?何も?本当に?」
「はい。正面から、お相手するだけです」
「がはは!戦いとは、そうあるべきだよなぁ!」
ロックも、それが当然と言わんばかりに笑っている。
シアンは、ディースが何に驚いているのか、不思議そう。
「引き返そう!幾らロックが勇者でも、何の用意もなく、軍と事を構えるなんて、自殺行為だ!」
余りにも、キヤルが自信に溢れ、後の二人も、それが当然のように振舞うものだから、つい、少年にとんでもない策があるのだと、勝手に思い込んでいた。
しかし、冷静に考えれば、そんな物はある筈がなかったのだ。
いや、そもそも、どんな策があろうとも、たった三人で出来る訳がない。
「勇者なら、出来ます」
「出来るか!お前は勇者を過信し過ぎだ!ロック一人ではどうにもならん!せめて、もう一人、術の勇者勇者が要る!いや、いても無理だ!」
「何故、術の勇者なんて、役立たずが必要なんですか?」
「はぁ⁈術の勇者が役立たず⁈対集団戦に広範囲攻撃魔法は必須だろう!」
勇者の中で、それを使用できるのは術の勇者を措いて他にない。
「術の勇者の使う魔法なんて、たかが知れています。それに勘違いなさっているようですが、この場にいる勇者はロックさんだけではありませんよ」
「シアンか⁈彼女が剣の勇者なのか⁈」
そんな馬鹿なと、思う。
この大陸は広い。
そこに住む人間の数も多い。
そんな中で偶然に勇者が二人出会うことなど、有り得ない。
だからこそ、術の勇者は、神から勇者感知という技能を授かったのだ。
「そうですけど、なんでシアンさんだけなんですか?」
ディースが、キヤルが勇者である可能性を考慮していないことが不満の様だ。
「何⁈まさか、お前もなのか⁈」
「そうですよ」
「そんな馬鹿な‼」
二人揃っているだけでも、奇跡的だというのに、三人も。
「がはは!信じられんようだな。よし、シアン!紋章を見せてやれ!」
「いやよ!見せる訳ないじゃない?」
「すみません。彼女の紋章は人目に晒すには憚られる場所に有るので」
「ああ」
両手で尻を隠し、後退る彼女を見て、それがどこにあるか見当がつかないという者は、馬鹿だろう。
「代わりに、僕の紋章を御覧に入れましょう」
そう言いながら、シャツのボタンを外す。
その胸には、炎を模ったような、赤い紋章が、確かに有った。
その中心には、丸い文字のようなものが有るが、ディースは、いや、この場にいる誰もが、その様な文字を使う言葉を知らない。
「本当に、勇者の紋章だ…」
ハクロが保証する。
初代治癒の勇者の従者であった事のある老人の言葉だ。
「いや、だからどうだと言うんだ。勇者が何人いようと、相手は万の軍勢だぞ?」
ギルドマスターとして、無駄に冒険者を死なせる訳にはいかない。
まして、勇者にこんな所で死なれる訳にはいかない。
「大丈夫です。今から、それを証明して差し上げます」
実際にやって見せて。
「だから、そんな事は許可出来んと言っている?」
「許可できんか。なら、どうする?力尽くで止めて見るか?」
ロックが、ニヤニヤと、笑いながら、問う。
そんな事は出来ない。
やろうとしても、不可能だから。
数十人いる護衛と共に取り押さえようとしても、返り討ちに会う。
こちらは勇者を殺す事はできないが、あちらには、そんな縛りは無い。
勇者特権というものがある。
勇者となった者は、過去から未来において、如何なる法にも縛られない、というものだ。
つまり、この場にいる者を、皆殺しても、罰を受けることは無い。
それが無くても、冒険者の流儀で言えば、先に手を出した方が、殺されて文句を言うものではない。
「…むぅ」
言葉を尽くして止められない限り、止める術が無い。
「さて、この辺りで、皆さんにはお待ち頂きましょう」
やっと敵陣が見えてきた、という処だが、余り近づき過ぎると、戦いに巻き込まれるかもしれない。
「遠見の水晶はお持ちですね?」
それは離れた場所を見ることが出来る魔法の品だ。
ハクロとディースが、それぞれ一つ、持って来ていた。
「では、シアンさん、クロエさん、こちらに」
手招き。
寄って来た二人の周りに、拾ってきた木の枝で円を描く。
「この円の中に入ったものは、問答無用で斬って下さい。クロエさんは、此処から出ないようにしてください」
「うん。分かった」
「おい、何をしているんだ?」
「今回は、クロエさんを護ることが出来る事を証明するのが目的ですから、シアンさんには此処でクロエさんを護衛してもらいます」
言いながら、右手を円の中に突き入れる。
シャン。
鞘走りの音。
ボトリ。
右手が落ちた音。
「もう、びっくりするじゃない」
斬った方が文句を言う。
これを見ていた者たちは勘違いをしている。
彼女が驚いたのは、キヤルが手を円の内側に入れたことにではない。
キヤルの手が落ちた事に驚いたのだ。
「ご覧の通り、円の中に入ればえ僕たちでも斬られてしまいます。ご注意ください」
無事な左手で、落ちた右手を拾おうとすると、そちらも落とされてしまうので、シアンに拾って貰い、回復術でくっつける。
因みに、出血は回復術で最小限に抑えてある。
「では、参りましょうか」
散歩に誘う気軽さで、ロックに声をかけて歩き出す。
残された者たちには、最早、言葉もない。
「で、今回も出来るだけ殺すな、か?」
暫く歩いて、ロックが訊ねる。
「はい。出来るでしょう?」
「まあ、出来るちゃあ出来るんだが、幾つか問題がある」
「それは?」
「まず、切られた、撃たれたで、死ぬと思い込んで本当に死ぬ馬鹿がいる」
「それは、しょうがないといういう事にしましょう」
「んで、長引けば、初めに怪我した奴が、治療が間に合わないで死ぬ」
「それは、出来るだけ早く終わらせるという事で」
「O.K.分かった」
また、暫くして。
「なぁ、そろそろ、お前の目的を教えてくれや」
「僕の目的ですか」
「ああ。勇者を術の勇者より先に集めて、魔王の継承者を保護して、それでどうする?」
「魔王を倒して頂きます」
「倒す?封印じゃなくて?」
「はい。封印では、いつまで経っても終わりませんから」
「そうか。その魔王を倒すってのは、いいとして、何で倒しますじゃなくて、倒してもらいますなんだ」
「僕は子供で、治癒術師です。大人で、銃や剣を使う、お二人に倒して頂くというのが道理でしょう?」
「それは、そうかもしれんが、お前も戦えるだろう?」
それどころか、一人でも何とかしてしまえるのではないかとさえ、思っている。
「僕は、大人が凄いんだって所を見せて欲しいんです」
「何だ?それは?俺様とシアンは、大人代表か?」
「そういうことになりますね」
「いや、自分で言うのもなんだが、俺様よりも立派な奴は沢山いるだろう?それに、シアンだって、歳こそ成人だが、まだまだお子様だろう?大人の凄さって言うなら人選を間違えていないか?」
この二人だからこそ意味がある。
勇者とは名ばかりの、人間の屑だった二人が、そうならなかった時、ちゃんとした大人だったなら、勇者としての責任を果たせる。
それを証明してもらいたい。
しかし、世界をやり直した事を秘密にする以上、それを正直には言えない。
「僕は、お二人の事を信じていますよ」
それは偽らざる本心。
「ふん。俺様たちのどこを見てそんな事を言うのかは知らんが、それでもお前に期待されているというのは、悪い気がせんな」
少し照れているかもしれない。
「そうですか?」
「うむ。だから、先ずは目の前の雑魚共を、軽く蹴散らしてやるとしよう」
「はい!」
長くなったし、きりが良い気がするので、一旦これで投稿します。
続きは月曜日のうちに上げると思います。