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第2話 萌えてる転校生と決意

新キャラ登場です!

Bluetoothスピーカーにスマホを接続して、ロックを流す。そこから俺の1日がはじまる。

ただロックと言っても最近流行っている、ありきたりな恋愛ソングなどは聞かない。

俺が聞いているのは、俗に言うバンドブームの頃の曲だ。特にZIGGYの曲などを朝から聞くとテンションが上がり、目が覚める。

優雅な朝だ。控えめに言って最高だ。昨日の遅刻という苦い思い出も忘れるくらいだ。

それより現代人の朝ごはんはパン派の方が多いらしいが、俺は毎日、ほっかほかの炊き立てのごはんを食べている。やはり日本人は米だろ。


それからはいつも通りの登校をして学校に着いた。今日もまた同じ毎日を過ごすのかと思うと、少し憂鬱だ。

「お前ら、席につけ。みんなに大事なお知らせがある。」と先生が教室に入り、急に話し出す。どうせ、どこかのバカが問題でも起こしたのだろう。と思っていたのだが。

「今日から転校生がこの学校にやって来た。入れ。」と、どうやら転校生が来たらしいのだ。しかし新学期から1か月と、中途半端なのが疑問だった。

ガラガラ...... 物静かに入ってきた。 すると転校生が「戸崎梓(とさきあずさ )です。これからよろしくお願いします。」と小さめな声で自己紹介をしてくれた。 

なんというか、萌えキャラ的な感じの女の子であった。 控えめに言ってかわいい。

「戸崎は後ろの空いている席に座ってくれと」先生に言われ、おとなしそうに俺の横を通って行ったときに、シャンプーの良い匂いがした。

退屈な毎日に少し、光が照らされた。と思っていると、何か大事な事を忘れている事に気づいた。

そうだ!バンドのお誘いだ! どうしてこんなに大事な事を忘れていたのだろう。

いやぁ 結局どうしようか。 滅多に無いお誘いだしなぁ でも、バンドで稼げるならそれでもいいかな。


****


その後の休憩時間、自分は雪之丞にメンバーに入ると伝えた。

心のどこかで、これで良かったのかという気持ちもあるが、まあいいだろう。

雪之丞が「OK。分かった いとこのアニキに伝えておくよ!」ア、アニキ?! お前、兄の事そんな呼び方してたっけ? まあそんな事はどうでも良いのだが。

俺はこれから頑張ってやる! と、一人でそう心に誓った。

キンコーンカンコーン...... チャイムが鳴った。 いつもなら、もう授業始まんのかよ...と思うのだが、今はどっちかというより、授業を楽しもうというポジティブな気持ちだった。

授業の用意を出そうと机の中に手を入れると、異様に空っぽなのだ。 持ってくるのを忘れたようだ。今までのポジティブ精神が一気にネガティブ精神になった。

貯めたお金で高いものを購入し、それを一日で壊してしまった時みたいな感情だ。 まあ、人間誰でも忘れ物くらいするから大丈夫でしょ! と自分を自分で慰めた。


****


昼休み。ご飯を食べ終わったくらいの時に、ラインの通知がきた。誰かから友達追加されたようだ。 

「あ、言うの忘れてた!アニキに新のラインのアカウントを送っておいたぞ」と雪之丞が言った。 まあ、なんとなく予想はしていたのだが。

「あ、あのよかったらライン交換しませんか?」と、後ろから戸崎が耳元で囁いてきた。 もしかしてこいつ、落ち着いてるキャラして実はあざといのか?

そう思いながらも、スマホのふりふり機能を使ってラインを交換した。

(雪之丞)「俺も戸崎さんのライン追加していい?」 (戸崎)「良いですよ~」

ちらっと、雪之丞のスマホを覗くと、ラインの友達の人数が100人超え さすがだ。

実は、雪之丞はイケメンで生徒会長だ。 モッテモテだ。 俺とはまったく正反対の立場に立っている。

今思えば、なぜ彼が俺の友達になってくれたんだ? と今頃疑問に思う。

多分、本当のイケメンは俺みたいなやつにも優しくしてくれるのだろう。


「そういえば私、あんたのライン追加してなかったわよね?」と急に話かけてきた綾野。

「そうだな。じゃ、追加するか?」

「し、しょうがないわね......」 

なんだ、その見え見えのツンデレキャラは。 仕方ないので追加させた。

綾野のアイコンを見てみると、アニメのキャラのアイコンだった。 さすがに二度見した。 まさか、こんな奴がアニメ見ているとは......

なんか親近感がわいた。


****


放課後。前にも言った通り、俺は帰宅部という部活でもない部に所属しているので、すくすくと校門を出ようとしたとき、ちょうど校門の出入口付近でどこかの運動系のクラブが顧問の先生に叱られていた。

なんでこんな人の出入りする所で、叱っているんだよ。 出るときにめちゃくちゃ気まずいじゃないか。 と思いながらも校門に近づいてきた。

申し訳なさそうに先生の前を通るのは、自分のプライドが許さないので、めちゃくちゃ堂々と前を歩いた。すると、先生が「さようならぁ~」と急に厳しい口調から優しい口調に変わり、挨拶をしてくれた。

悪いことをした気分だ。 なんかすまん。


最寄り駅についてから、ホームで電車を待っていると、バンドのリーダーさんからラインがきた。

「明後日、自己紹介も含めてスタジオに来てくれないか?」

「良いですよ」

「では、6時にこの場所に来てくれ。 よろしくだ。」

「分かりました」

というやりとりをした。有名人との連絡は、なかなか緊張するな。

今日はいつもより気温が低く、少し寒かったので後ろにあった自動販売機でコーンスープを買った。 なんとなく明日は良い日になる。そう予想した。



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