入学式2
ほぼ主人公の容姿についてになりました
「これから入学式を始めます。皆さま起立してください。」
司会の方からのアナウンスがかかり、皆ザッと立ち上がった。
花蓮は立ち上がりながら周りを見て、入学生を確認していた。
もちろん、強者を探してだ。
結果から言えば、原石はいたが、光るものはなかった。
上からだと思うが、それが通る時代になっている。
全ては実力主義。
何もできなければ、淘汰される。
だから、磨くしかないのだ。
自分自身を、自分を、心象武器を。
そのためにこの学園に来ている人も多いだろう。
それか、心象学園卒業生という肩書きが欲しいだけか。
大きく分けるとこの2つになる。
『やけに、視線を感じるな。なんなんだ?…まぁ、仕方ないか。』
花蓮は10天第8席という肩書きがそうさせてるのだと思っているが、それは半分正解で半分間違いだ。
なぜかと言うと、花蓮の容姿は非常に優れているのだ。
10人とすれ違えば、10人は振り返り、すぐさま友人に話し、瞬く間に世界中に広がるほどに。
まぁ現に違う意味では広がっているのだが。
髪の毛は白銀、目つきは少しキリッとした、ツリ目で、邪な感情や心を見透かされているような目をしていてその目の前では嘘をつけない、目の色はオッドアイで右が蒼、左が金色だ。
それだけでも、注目されるのだが、透き通るような透明感溢れる真っ白な肌。
身長は180センチを超え、スラっとしているが、筋肉が無駄なくついているのが素人目でもわかるほどだ。
声は皆の前では発したことがないが、高すぎず、低すぎず、普通に喋っているにも関わらず、まるで耳元で囁かれているような、心を、鼓膜を、愛撫されているような感覚に陥るような魅惑の声の持ち主だ。
そして、抑えても抑えきれない、大物のオーラ、本物のカリスマ性。
それが、薄氷花蓮だ。
このような人物が注目されないわけがない。
花蓮自身は自覚していないみたいだが。
花蓮が実力を探っているうちにどんどん入学式は進み、ついに終わりを迎えた。
「これで入学式を終わります。入学生は出口付近にある、クラス分け表を見て、ご自分のクラスを確認してください。そのまま、外に出ていただくと、担任がいるので自分のクラスの肌を持った担任のところへ並んでください。それでは移動を開始してください。」
『特にめぼしい人材はいなかったな。』
そう思いながら、立ち上がり、クラス分け表を見に行った。
次はクラス分けですね