プロローグ
設定みたいなものです
2037年、日本では心霊現象の研究が進み、ついに〔幽霊〕という存在を見つけた。
今は心霊現象のことを心象と呼び、幽霊のことをクリーチャーと呼ぶ。
クリーチャーはあらゆるところで人間に危害を加えることがわかった日本政府はこのことを世界へ発信し、協力を仰いだ。
このことに対して、世界の各国の大統領たちは、まだ信じることが出来ないからその存在がいることを証明してくれ、と言った。
すぐに日本はクリーチャーを視認出来るシステムを作り出そうとその研究に勢力をあげた。
すると、その研究の中で人間の心の中に武器が眠っていることが判明した。
それを日本は心象武器と呼び、またの名をスピリットと呼ぶ。
しかし、心象武器は誰にでも宿っているわけではなく、普通は限られた人に1つだけ宿っている。
また、発現するのは10歳から15歳の間ということが分かり、日本政府は専門の学校を作った。
そして、ついに視認出来るようになる眼鏡型の道具を発明した。
それを世界の大統領に渡し、確認してもらうと、最初は半信半疑だったが、全面協力することを誓った。
ここで、世界心象同盟というものが結ばれた。
その瞬間から、クリーチャーが活発に活動し始め、人間に害を与え始めた。
もはや、先ほどの眼鏡など必要ないほど視認出来る存在になっていた。
世界はそれに対して、あらゆる武器で対抗したが、効果はなく、為すすべなく蹂躙されていった。
日本の沖縄、四国、九州が消滅。
北海道が半壊。
他の県が5分の1破壊された。
何も出来ずに滅亡するものだと思っていた時、西条剛という男が殺されまいと心象武器を知らず知らずのうちに出し、これでもかというほど切った。
そして、西条剛は
〝意識を心に向けろ!
このまま死にたいのか!?
生きたくないのか!?
俺は生きたい!!!
だからこの状況に抗う!!
意識を心に向けろ!!
その中に相棒がいる!
それで戦え!
泣いている場合じゃない!!
泣く気力があるなら戦え!!!
恨んでいるなら戦え!!!
こんなやつらに好き勝手やられてそれでいいのか!?
そんなやつらじゃないだろ?!
みんな俺に続け!
やつらを殲滅するぞ!!!〟
と言った。
それを聞いた人はみんな声を上げて、戦った。
そしてついに勝ち残った。
心象武器でなら対抗出来ることを世界中に発信し、瞬く間に日本は世界最強の国となった。
現在、2197年、ある名家に花蓮と呼ばれる者が産まれた。
その名家は2037年に起こったあの事件の中心になった1人。
名を薄氷黎明という人物がいた。
黎明は剛があの演説をした後、自慢の心象武器、氷輪丸を使い、クリーチャーを倒した数では日本1位、いや、世界1位といっても過言ではない。
また、あの事件の後に出来た10天制度の第1天がこの聡明だ。
10天制度とは世界トップ10の実力を持つ人がもらえる称号であり、肩書きである。
その恩恵も凄まじく、飛行機無料、ホテル無料、家賃無料などといった特典が沢山あるため世界中の人々がこの10天を目指している。
現在の10天は3分の2が日本人という状態である。
そして、花蓮は10歳の時に心象武器を発現させた。
その前から聡明は剣術、刀術を花蓮に仕込んでいたのも原因かもしれないが、才能もあったのだろう。
花蓮はなんと心象武器を10本も出したのだ。
現在1番多い心象武器を持っている人でも3本である。
それと比べれば、花蓮の異常さがわかるだろう。
しかも、心象武器は10歳から15歳の間であれば増えることもある、それは聡明が体験済みだ。
それに驚きつつ、喜びもした、聡明は花蓮の修行をより一層激しくしたのだった。
~数年後~
花蓮は15歳となり、心象学園に入学した。
それと同時に10天入りを果たした。
史上最年少での10天入りである。
話はそこから始まる…
よろしくお願いします