第53話
「この魔法陣……」
蒼が魔法陣をにらむ。
「僕たちを呼んでいる気がする」そんな言葉を、蒼は飲み込んだ。気のせいだと思ったからだ。
「……オレらを呼んでる……?」
「!」
銀介がそっとつぶやいた。そのつぶやきに蒼は反応する。言おうと思っていたそれだったからと言うよりも、銀介までもがそのことを感じ取ったことへの驚愕といったものに近い。
銀介は感受性が豊かなほうではない。それを知っているから、蒼は驚いたと言うわけだ。
「やっぱり、そう思いますか」
「蒼もガル?」「蒼も?」「お前もか」
他の皆もそうハモる。
ここまでくると、気のせいにはならないだろう。
銀介が魔法陣に歩みよる。近寄ると、人1人が通れそうな大きさへと変化した。
「……これを使って来いってか。みんな、行こう。いいな?」
「はいっ!」「おう!」「はいよ」「ええ」
みんなの返事を受け取った銀介は笑みを浮かべ、歩みを進めた。
「……ついに来るわね」
足音が座っているクイーンへと近づく。
「おつかれ、ルーク」
ルークは返事をせず、クイーンの近くへと腰かける。
「本当にいいのか、これで?」
「何を言ってるの? いいに決まってるじゃない」
「何となく、感じたんだ。きっと、オレたちが思ってるような勝敗にはならない。オレたちには勝算は……」
「もとから負ける戦いよ」
ルークの言葉をさえぎるように、クイーンは答えを言う。
「大事なのは結果じゃない。過程よ」
クイーンは立ち上がると、ペロリと唇をなめた。
「本気で戦えるといいわね……ウフフ」
銀「ちゃらっちゃっちゃ~。勝手に次回予告のコーナーです」
蒼「ちょ、また何やってるんですか!?」
銀「えー。ほらぁ、俺たちぃ、そろそろ終盤じゃね?的な? だったら、このコーナー復活しなきゃ的な?」
蒼「……うざいです。うざすぎて、思わずサイで切り裂こうかと」
銀「ここ、スプラッタNGだから! これ、良い子のCOLORだから!」
蒼「自称体の中に黒い狂気が渦巻いてる中二病が書いてる時点で、それはないです。というか、ここで時間取れないのでさっさとコーナー終わらせてください」
銀「分かった、分かったから、そのサイを消しなさい。えーっと……
ついに敵の本拠地に乗り込んだ蒼たち。黒夜叉と白阿修羅を探しながらも、蒼の覚醒が始まり、事態は急転する。敵のボス、キングとは何者なのか? 目的はいったいなんだろうか?
次回、『チェスのルールが分かりません』。お楽しみにー」
蒼「できるかぁー!!」
銀「え、えっと。じゃ、じゃあ、『銀介の髪がバッサリと切れるよ?』は?」
蒼「もっと興味引くタイトルにしてくださいよ! ていうか、髪きりたかったんですk(長くなるため略……
作「遅くなった分、つい……。反省はしていないが、後悔はしてます(:D)rz 投稿してみたら、意外と長いの何の」