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COLOR  作者: D−Dream
50/67

第50話

 ハープが出来上がると、ルークはそれを爪弾き始める。

「!!」

 流れ出した音に、ノームの体は硬直する。微かな意識の中、敵陣の中で聞いたあの音と寸分違わぬ音だったからだ。

「対象を決めんのは姫さん側だし、正直どうなるのかはオレにもわかんねぇけど……」

 旋律の中、ルークのつぶやきが宙に消える。

 しかし、次の言葉はしっかりと蒼たちに届いた。

「同士討ちしちまいな?」

 愉しそうに、ルークは微笑んだ。そして、サイのバリケードを消し、大樹の枝へと飛び乗る。


 やっとギアの体力が戻った時、同じタイミングで旋律も止んだ。

《……何が来る?》

 バリケードが消されたことを考え、ギアは後ろにも意識を回した。すると、異変に気付く。――背後の仲間たちで立ち上がったままの気配が1人分しかないことに。

《なんだ?》

 振り返ると、うつむき気味に下を見続ける銀介の姿があった。手にはサイで作られた武器が握られている。

「……」

 言葉なく、ゆらりゆらりと銀介はギアに近づく。

《銀介?》

 手の届きそうなほど近くまで来ると、銀介は立ち止まった。そして、軽く武器を構えると――

《何をする!?》

 ――ギアに襲いかかった。

「言っただろう? 同士討ちしろと」

《クッ……》

 ルークが愉しそうに笑い声をあげる。

 倒れていた他のCOLORメンバーは操られた銀介にやられたのだと、ギアは知覚した。

 気づいたとしても、銀介が全力で襲いかかってくることには変わりはない。だからといって、銀介を討つことは出来ない。

《どうしたら……?》

 銀介の攻撃を避けつつ、ギアは思案していた。


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