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COLOR  作者: D−Dream
49/67

第49話

 ――そんなフルパワーな行動を繰り返していたせいか、ギアの跳躍がじょじょに遅く遅れていく。

《グッ…… ガァアアアァァァ!》

 疲労しているなか、叫び声で気圧(けお)そうとしたのか、はたまた渾身の一撃を繰り出そうとして叫び声が出たのか。大きな咆哮が場を包んだ。

《消え、失せ、ろぉ!》

 声と共に先程とは明らかに違う、後先考えないギアの斬撃が繰り出された。サイで強化された爪は、ルークのサイを切り裂き、おまけに風圧で服をも切り裂いた。

「おおっとぉ? ヤベーヤベー、油断したぜぇ!?」

 それでもなお、余裕ぶった笑みを浮かべ続ける。棒読みな“ヤベー”がそれを際立たさせる。

 ルークの武器が欠片へと戻ったことで、反撃を受けることは無かった。が、力をほぼ使い果たしたギアはグッタリとし、息を整えるために大きな隙を作っていた。力をかき集めた斬撃の反動か、微かに体が震えているようにも見える。

「あーあ、お気に入りの勝負服だったのにな。破れっちまったじゃねぇか」

 ルークは大きな隙のギアにとどめもささず、自身の服の破れを気にしている。その破れをサイで補修すると、それまで浮かべていた笑みが一瞬だけ軽く狂気的に歪んだ。

「ほんとはアイツの力なんぞ借りたくなかったが……」

 ルークはサイを使い、マインゴージュとは違うものを成形し始める。

 どこか彼方から、何者かのサイが流れ込んできているのが目視できる。――遠くからのクロスオーバーなど、かなりのサイ使いであることが伺いしれる。

「姫さん――クイーンの専売特許」

 出来上がったものは、多数の色が入り交じる、緑色が中心として使われたハープであった。


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