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COLOR  作者: D−Dream
40/67

第40話

「銀! ノームだけが帰ってきた!」

 エリーは扉を荒々しく開けながら、叫ぶように言い放った。

「でも、何か変なの!」


 ノームはぐでっとした様子で、力なく弱弱しく肩で呼吸を繰り返している。

 そして目に見える異常として、スピリットとエレメンタルの中間のような――獣人というのがあっているような姿で横たわっていた。

「ノーム、話せるか?」

「だい……じょ……ぶ……だ……」

「無理しなくていいから、覚えているだけ話してくれ」

 力なく途切れ途切れなノームの言葉をつなげると、「白阿修羅と黒夜叉を返して欲しくば、役者を連れてこい。幕はもう開けた」という言葉だけが脳裏に残っているという。--正直、何のことだか分からない。

「役者ねぇ……。エキストラでも雇えってか?」

 苦笑いしつつ、銀介がつぶやいた。

「役者……。情報が少なすぎるわね。ノーム、本当に他に何か思い出せない? 些細なことでもいいから」

 エリーの問いにノームは首を横にふって答えた。その時――

「ただいま戻ったガ」

 ――ギアが妙に陽気な声を響かせ、部屋へと入ってきた。

「……どうしたガ?」

 さすがに張り詰めた雰囲気に気がついたのか、急に声が真面目になった。そしてノームが視界に入ったのか、はたと止まった。

「私達もよくわからないの。帰ってきたノームはこんなんだし。聞こうにもウンディーネが居ないから、この状態から戻してあげられないの。それに……」

 エリーの口からノームの言葉を告げられると、ギアの表情が変わった。

「それ…… 神話のセリフのコピーじゃないガ……?」

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