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COLOR  作者: D−Dream
34/67

第34話

「ただいま。異常なし」

 黒夜叉がワープ装置片手に帰ってきた。白阿修羅に装置を返す。

「私が作ったんだし、あったりまえ!」

 にっと笑うと、机の上のブレスレットのようなものを黒夜叉に渡した。黒夜叉はそれを手首に付けて全体を確認する。

「どう? いってたのって、こんな感じ?」

「……うん。デザインはあってる。性能確認したら、感想言えばいいんだよね」

「ああ。頼むわ」

 ブレスレットは光を反射して黒く光った。なんとも白阿修羅らしい(おとこ)っぽいデザイン……ではなく、女性が使っていてもおかしくないような、かっこかわいいデザインとなっている。

「コスプレにも使えるし、いいってこと! にしても、再現上手いなぁ……。これで、アクセラレータの性能入ってんだろ?」

 “アクセラレータ”これは本来IT用語のひとつだ。コンピュータなどの特定の機能や処理能力を向上させるハードウェアやソフトウェアのことだ。新たな機能を追加することもあるが、すでにある機能の性能向上をはかる点に着目した語だそうだ。

 これはサイの精度などを向上させる機能をつけたためアクセラレータと名づけられた。

「ああ。貸してもらった漫画見ながらやってみた。あれって結構面白いね」

「お! お前もはまった?」

 うれしそうに黒夜叉が顔を輝かせる。白阿修羅は慌てて否定をした。

「誰が!? でも、しっかり読んでみようかな……」

 本音がポロッとでてしまった。

(そうだ、玄に続き借りよう)

「あのさ…… あ」

 ふたりして同時に口を開き、ちょっと気まずくなる。先に口を開いたのは白阿修羅だ。

「は、早めに性能確認してね」

「お、おう。じゃあ、オレ行くからな」

 思ったことと別のことを思わず言ってしまい、顔を背ける。白阿修羅はそっと離れていく足音を聞きながら、思わず黒夜叉のことを考えていた。

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