第32話
「いやー、助かった助かった。ありがとな、ギア!」
現在地、COLOR本部内の1室。
あの後、しばらくして。
「あぁ、いた。良かったガ!」
見慣れた茶髪。独特な口癖。ギアがランプ片手に、木の後ろから顔を出した。
「ギア! 良かった……。どうしてここが?」
「勘! 探し物は得意ガ」
ギアは懐から何かを取り出した。
「それは……?」
「コレは、移動式のワープ装置ガ。白阿修羅が持たせてくれたガ。コレの近くに集まるガ」
ブゥゥンと低い起動音がして、ワープ装置を中心に光の円が広がる。みんなが光の中に入ったのを確認するとボタンを押した。ワープ装置を中心に暖かな光の円が再び広がる。本部のワープ装置と同じような感じだ。しばらくして視界がぼやけ、周りの風景が変わった。
床に魔法陣が描かれた部屋を出ると待ち構えていたかのように声が聞こえてきた。
「良かった……。戻ってきた」
声の主は白阿修羅。近くには、黒夜叉もいる。
「良かったって……?」
「いや、うん。……その、ね」
「早く言えよ」
もじもじしながらも、白阿修羅が答えた。
「うん、じゃぁ……。実は、ワープ装置にネジ付け忘れてた」
「ええ! じゃあ、下手したら戻って来れなかったって……こと?」
こくりとうなずく。こういうときの銀介はシックスセンスが働くのか、妙に勘が鋭い。
「うん、じゃねぇよ!? 戻れなかったらどうすんだよ!?」
銀髪が宙を舞う。……はっきり言って邪魔だ。
「ウンディーネから聞いたガ。原因は、あんただろガ」
「……そうだった。そうだったね……」
「とりあえず、直すから。ギア、ワープ装置を」
白阿修羅は装置を受け取ると、どこかに行ってしまった。
ご無沙汰です。生きてました。とある事からの疲れと思われるものにより、執筆がかなり遅れました。また、jukenとかいうものがあるようなので、しばらくの間休載させていただきます。必ず戻ってきますので、それまでお待ち下さい。ま、ひょっこりと顔を出す可能性がある……わけないか。行きたいところにいけそうにも無いので、そろそろ勉学に励むといたします。それでは。