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COLOR  作者: D−Dream
25/67

第25話

「まあ、やってみるといいよ」

 黒夜叉は、ボールをポンと投げてきた。ボールに溝が入っている。

「そこの溝にサイを使って、跳ねさせたら空中で切り替えるんだ」

「空中で…… ですか?」

 サイを使って、溝を埋める。あまり跳ねそうに無いボールを、ちょうどいい高さに跳ねるように投げる。

 意識を集中する。目を閉じているのに、ボールだけははっきりと見える。スロー再生のような感じで落ちていくのが分かる。「留まれ」と意識を集中する。


 パキンと音がした。目を開けると、ボールが重力に逆らっていた。ちょうど目の前に浮いている。

「すごっ!? 1回目でできるって……」

「もしかして、記憶なくす前にできてたとか……?」

 白阿修羅と黒夜叉は驚いた。すぐに黒夜叉が理由を解明しようと考え始める。

「確かに、出来ていたことをするっていう感覚に近いものがありました」

 サイを使ってみる。今までの記憶と感覚が違う。今の練習で、何かが開放されたような感覚。そして、知っているわけではないが頭の中をよぎった言葉。


天空界(ホーリーフィールド)。第零番隊。――虹のサイ』


「虹のサイ……」

 思わずつぶやいてしまった。なぜかその言葉だけが、頭から離れない。なぜだろうと思いつつも考える暇はなく、サイを消しボールを回収した。黒夜叉の「行くぞ」という声に呼ばれ、その場を立ち去った。 ――ボールのサイの色が藍色だったことにも気づかずに。




 ところ変わって、とある建物内。

「お帰り、ポーン」

「ただいま戻りました……」

「もしかして、逃げられたの?」

 いきなり、核心を衝かれたポーンは返事に困った。聞いてきたのはある意味(・・・・)、メンバー内で一番温厚なビショップで良かったと、ポーンは思った。

「あたし的には、しょうがないと思うよ。だって相手は、(ボス)のライバルでしょう? 『天空界の守護神(ホーリーフィールズガーディアン)』って、言われてたんだっけ?」

 ポーンは、こくんとうなづいた。

「しょうがないもんね。ボスにはあたしから言っておいてあげるよ」

 そういって、ビショップは“ボス”のところへ歩いていった。

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