第22話
「蒼、これ着てみてくれガ!!」
あのテストの日以来、特に何もなく、時が経ちました。季節は、春。いろいろな事に挑戦する人が増える季節っぽいです。
「こ、これは……?」
ギアから渡されたのは、ニット帽とヘッドホン。それと、ジーパンと膝上までありそうなTシャツ。
「お? 水無月のコス?」
ひょっこりと現れたのは、黒夜叉。
「そうガ。やっぱり、青髪といえば鈴暮さんしかいないガ!」
「やっぱ? でも、オレは式典バージョンのドレスのほうがいいなぁ」
「そんなのあったガ?」
「ああ……。えっと、確か」
なんだか、話がマニアックなほうに進んでいる。
「大変ねぇ…… オタクって」
白い髪の白阿修羅が現れた。今日は、ツインテールではなく髪を下ろしている。
「これ、ギアの手作りでしょ? 染めるインクとか絵の具みたいなの買ってたしね」
綺麗な白い髪がさらっと落ちてくる。改めて思う。
(髪の毛、長いし綺麗だな)
「あ、白狐。ちょうど良かった」
白阿修羅に気づいた、黒夜叉が「こっちに来い」とでも言うように手招きする。
「何だよ? 玄」
近づいていった白阿修羅に服を渡すギアと黒夜叉。
「着てみ? 似合うから」
ワンピースとスカート。ワンピースには所々はみ出している、ギアの手描きと思われる模様。蒼が渡されたものに描いてあったものと似ている。
「やっぱり、梅初さんしかいないガ!!」
目を輝かせているギアの横で、白阿修羅はわなわなと体を震わせている。
「コスプレなんかするかーー!!」
「ぎゃぁぁぁ!」
白阿修羅が吼えた。……その後、ギアと黒夜叉を(彼らの部屋以外で)見たものは居ない。
そろそろ、名前変えようかなぁ……。なんて考えている、今日この頃です。
“みてみん”に、変える予定の名前で登録したもんで。へへ。
まぁ、絵とか上手くないんですけどね。“好き”と“得意”は違いますから(言い訳)。
気づいたら変わってるかもしれませんが、これからもよろしくお願いします。
追記)本文で、コスってくれなかったあの方に別衣装でコスプレってもらいました。テストついでに、入れてみます。(本文改良に伴い現在は非表示にしました)