第2話
彼の名は、虹崎 銀介。彼は、僕に名前をくれた。虹崎 蒼。それが、僕の名前だ。
僕の中に眠る力。それを、彼は見出した。その力こそ“サイ”。色に秘められた力を操る力で才能と色彩からとった名前だそうだ。だが、誰もが持っているわけではない。僕には、青のサイがあったそうだ。
ちなみに、サイは赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の7種と白、黒、そして滅多にいない虹の3種の計10種。そして、このうち1つでも使えるサイがあれば、その者はサイ使い。サイ使いは、COLORのような集団に所属する。そして、外部ではサイに関することなどを話すことは禁止されている。理由は分からない。
そして集団ごとに目的は違ってくるが、COLORは“永遠の原動力”と言われる“ヒカリのカケラ”を探すことを目的としている。この、ヒカリのカケラはCOLOR本部のエネルギー源として利用されているらしい。COLOR本部は、空に浮いている。サイの存在を隠すためだとか。その浮遊用のエネルギーとして利用している。
COLORのサイ使いは、ヒカリのカケラを集めたりしている。他の誰よりも早く全てを集めるために情報を手に入れたら即実行。
そして、僕も銀介に拾われ、サイ使いとして働き始めて6年の月日が経ち、14歳になった。
14歳になってある日、僕は食堂で喧嘩中のある2人と出会った。
「だ〜か〜ら〜…… プリンに一味をまるまる1瓶かけるほうがおかしいっ!」
「違うっ!! プリンに砂糖大さじ1杯かけるほうがおかしいんだっ!」
「あっ…… あの……」
僕がその2人を止めようと、声をかけようとすると僕の後ろから怒鳴り声が聞こえた。
「テメェら、帰ってきて早々ケンカしてんじゃねぇぞ!! 白狐! 玄!」