第17話
「まあ、とりあえず任務に出るときはどんなに簡単でも最低2人で出るとか方法あるでしょ?」
この状態で、エリーさんが口を開いた。
「それでいっか。じゃ、ミーティング終了!」
皆が帰ろうとしたときに、思い出したように銀介さんが口を開いた。
「あ、ウンディーネと蒼。制服が届いたから、取りに来てくれ」
「はい、これ」
渡されたのは、学ランと名札。ウンディーネは、普通に紺色のセーラー服だ。
「着てみたら? 慣れといたほうが良いし」
「そうですね。着替えてきます」
着てみた感想は、動きにくい。ウンディーネは?と、周りを見渡したがいない。この部屋に、入っていった人のスカートがセーラー服のものだったような気がするが。
「やっぱり、似合いますね。さすが、14歳!」
「ウ、ウンディーネさん!?」
「なぁに? その反応?」
目の前にセーラー服の人がいた。金髪で、きれいな透き通るような青い目をしている。特徴的にも声的にもウンディーネそのものだ。だが、明らかに違う。前は18歳以上にしか見えないルックスだったが、今は逆に12歳ぐらいに見える。
「私の14のときの姿です。言ったでしょう? 姿はどうにでもできるって」
「確かに、前に聞いたような……」
「オレだってエレメンタルだから、姿を変えれっぞ。ほら」
ポンッと、まるで漫画やアニメのような音とともに煙がノームを包んだ。煙が薄れると10歳前後の少年が立っていた。
「なっ」
それだけ言うと、再び煙に包まれ元の姿に戻った。
「さてと…… あ、教科書。さっき、2人が来る前に銀介がそこに置いていったな」
「たしか、『運んどいて』って、それだけ言い残してたような。……手伝おうか……?」
「……お願いします」