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ドS姫と寝癖王子の日常

作者: 胡桃猫

お久しぶりです。胡桃猫です。

前から出したいと思っていたのがやっと完成しました。

いつも通りのgdgd小説ですが、楽しんで頂けたら幸いです。

ここはある女王様の治める豊かな国。

この国にそびえ立つお城には、ちょっと変わったお姫様と王子さまが住んでいました。




『おい!お前は何故怒らないのだ!』


『わぁっ!』


突然振り下ろされた鮮やかな扇子に寝癖がたったままの王子は思わず飛び退く。


『お前が今まで怒ったことがないなどと言うから、日々攻撃をしかけ、お前を怒らせてみようとしているというのに全く怒る気配が無いではないか!』


『いや別に怒らせてくれなんて頼んでない。というか攻撃っていう認識があるのならもうやめてよ。』


王子の意見を受け入れる様子もなく姫は喋り続ける。


『それじゃつまらないじゃないか!!お前の普段見せない面を暴いて優越感に浸るのが私の夢なのだ!!』


『何その夢…悪趣味な…』


…カチン!


『きっ…貴様っ!悪趣味とはなんだ悪趣味とは!!下僕の分際で!』


『下僕になった覚えは無い。ってその設定いつから……でっ!!』


再び降り下ろされた扇子が今度は王子の頭に諸に当たる。

いくら姫とはいえ、思いっきり降り下ろされた固い扇子は王子をノックアウトさせるのに十分だった。


『…ったあぁ…』


『ほら、そんなところでくたばっていないでさっさと行くぞ。今日はあの方の誕生日なのだから、アレを用意するのだ。』


『…あ、アレって…?』


『そんなこともわからないのか!?あぁもう遅い!さっさと来い!!』


しびれを切らした姫は王子をずるずると引きずっていった。




その様子を見ていたメイドAは呟く。


「大丈夫かなぁ…あのお二人…」


メイドBは箒を掃く手を止めずに答える。


「いつもの事でしょう。お二人がああいう関係なのは。』





『…えぇと…確かこの辺りに…』


ここは姫の部屋。

姫が王女への贈り物を探している間、王子はバルコニーで待たされていた。


『…まだですか……?』


『五月蝿い!!今探しているのだから邪魔するなっ!!』


『……。』


そうこうしているうちに王子は飛んできた小鳥と遊び始めた。

最初は探すのを手伝わせようかとも思ったが、私の持ち物にこいつが触れるなど、屈辱以外の何ものでもない。


小鳥と笑顔で遊ぶ王子を横目で睨みながら姫は思う。


(こいつめ……私が苦労して贈り物を探しだそうとしているのに、一人能天気にヘラヘラと……

何故こんな奴と私は一緒にいるのだろう…全く…何故…)


『…おい…気をつけないとバルコニーから落ちても知らないぞ?』


『…え?』


その瞬間、今まで王子の掌の上で大人しくしていた小鳥がいきなり飛び立ち、それと共に王子の体も大きく傾く。


『…あっ…』


姫が声をあげる間もなく、バランスを崩した王子の体はバルコニーの外へ投げ出された。

ここはお城の4階。下には芝生が広がっているが、下までは約80メートル。落ちたらまず助からない。



(…嘘だ…嫌だ……あいつが死んでしまうなんて……あいつは……あいつは……)




…ガシッ…


『ふぅ危なかった…ってうわ高っ!!』


バルコニーの地面に王子の手がかかる。






『ふざけるな馬鹿者がっ!!』


姫の大声に王子は驚く。


『死にかけたというのに何故そんなに平然としていられる!!だから気をつけろと……』


そこで言葉が途切れた。

姫は俯き、床には小さなしみがいくつかできていた。


『うっ…うああ…』


『えぇ!!ごっ、ごめんって…』


王子の謝罪の言葉も虚しく…姫はポロポロと涙をこぼし始めた。



(私は…何故泣いているのだろう…何故涙が止まらないのだろう…)



『え、えーと…その…今のは僕が悪かった。あ…驚かせちゃってごめん…なさい…これからは気を付けるから…』


『…もういい。』


『え?』


涙を拭いながら姫は立ち上がり王子をキッと睨み付ける。


『もういいと言っているのだ!何がこれからは気を付けるからだ。もうこんなことがあってたまるか!!二度とこんなヘマはするな!!分かったか!!』


『は、はい…』


………。


『ほら行くぞ。』


『え…』


『あの方への贈り物が見つかった。まだ色々と支度があるのだから、お前もさっさと来い。』


……王子はしばらく立ち尽くしていたが、やがて笑顔で姫のそばにかけよりこう言った。


『はい、どこまでも付き合いますよ。ドS姫。』








『……ーい!九条ちゃん!!起きてー!!』


「…へ…?』


(ここは…いつもの生徒会室…?…!!)


『九条ちゃん、ウチ逹が来る前から寝てたんだよ。ぐっすり眠ってたみたいだから、なんか起こすのも気が引けて…でも皆そろそろ集まってきてるしね…』


そう話すまり先輩が目の前にいた。


(うわあぁ…やっちゃった…ここのところ寝不足だったから……でも今の夢、ほんとなんだったんだろう?…)


そこまでして、植谷うえたに先輩を綾瀬あやせ先輩がマーカーで追い詰めているのに気がついた。

植谷先輩は逃げようとするが、赤いマーカーを両手に構えた綾瀬先輩が道を塞いでいる。


(あぁ、この2人か…)


クスクス……ほんっと面白いなぁ。






なんの話だこれ…

この物語はまた新シリーズとして出す…かもしれません




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