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迷車両で行こう33

うP主:どうも。皆さんおはこんばんちは。うP主の永島光です。こんなフレーズで始まるのは久しぶりですが、さらに久しぶりに車両の紹介をしたいと思います。今日紹介する車両はこちらでーす。381系です。

「どうも。皆さんこんにちは。381系です。」

うP主:今日はよろしくお願いします。ではまず最初にこの車両のことについてざっくり解説しましょう。

「では、解説はうP主から変わりまして、私がします。私は国鉄が1972年に営業用振り子式電車として開発された車両です。なぜ、振り子式電車が開発されたのかというと「特急のスピードアップ」です。今までの特急はヤマに入っていく列車であればあるほど、目的地への到達時分が長く、「特急料金ボッタクリじゃねぇか・・・」ゲフン、ゲフン。と乗客から苦情が殺到していました。そこで、「特急料金ボッタクリ・・・」ゲフン、ゲフン。と乗客に言わせないようにするため、国鉄は特急をどうしてもスピードアップしたかったのだ。特に、急カーブが連続する区間を走る特急に投入すればいいことになる。だから、私にはカーブに差し掛かれば、自然と車体がカーブの内側に傾くという構造になって、登場した。」

うP主:この思惑は的中して、381系は急カーブの連続する中央本線の「特急しなの」ですぐさま本領を発揮。それまで気動車で運行されていた特急を一気に電車化できる財力がなかったため、2本だけ気動車の運用が組まれたが、その気動車特急が邪魔になるぐらいだった。このときここまでのスピードアップに貢献してくれた振り子式が災いし、乗客に降りかかることになる。

「私の振り子式について簡単に解説するわ。私の振子はさっきも言ったとおり、カーブに行けば、車体がカーブ内側に向かって傾くというもの。つまり、カーブに差し掛かった車両から傾くということが言える。それはどの振り子式車両でも同じなのだけど、問題はカーブに差し掛かってから、車体が傾きはじめるまでのタイムラグと、傾くときに生じる不可解な揺れである。この両方によって乗客の中にはリバースする人が続出。確かに、特急料金が取れるだけ早くなったのだけど、これでは特急に乗るたびにリバースしてしまう。しかも、当時経営が火の車だった国鉄はこれの対策をとることができるお金がなく、結局そのままである。」

うP主:では、さっきからリバースという言葉が頻発しているので、どれぐらいのものだったかというものをちょっとした寸劇っぽさで解説いたしましょう。

「さて、今日は特急に乗るぞ。」

来たのは381系電車です。乗車しました。最初のカーブで見事に酔いました。

「お客様、大丈夫でございますか。」

車掌がそう言って、ポケットから出して来たものは切符を切る道具ではなく、「酔い止め薬」。


うP主:ちょっと通じづらかったかもしれないが、381系に乗務する車掌は何と車掌としての仕事道具と一緒に「酔い止め薬」まで持っていた。それぐらい乗客のリバースが続出したのだ。このためこの車両を使った特急にはすぐさま「ゲロ○○」みたいなあだ名をつけられてしまう始末であった。しかし、悪いことばっかり言っていても、この子たちはまだまだJR西日本で元気に活躍している。特に「くろしお」には後輩の287系が投入されたので、そんなに活躍は長くないと思われる。だから、早めにこの車両に乗車したり、写真に収めたりすることをお勧めする。

「みんな―。乗り来てね。」

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