票の海を泳ぐ
自民党参議院が賛成にまわります。
薄暗い議員会館の自室。
資料が机に山積み。パソコン画面には数字の表が並ぶ。
比例議員・高橋は、AIのレポートを見ながら低く独り言をつぶやく。
「自分を抜く可能性があるのは定員2人以上の選挙区の13人だけ。むしろ安泰だな」
落選中の比例参議院議員・落合もAIのレポートを見ながら低く独り言をつぶやく。
「衆議院の比例復活ボーダーは7万票でいいのか。鞍替えできるかな?」
一人区の参議院議員
「前回得票の20%が俺の名前書いてくれて、残りが政党票だと俺の票は8万ぐらいか?落選中の比例に割り込まれたらキツイ。俺より上になりそうな7人?本部はあいつらを衆議院で引き取ってくれるだろうか?」
参議院幹部
「落選中の比例議員を全部、衆議院の全国区で引き取ってくれ。それでこっちは賛成に回れる」
執行部幹部
(にやりと笑って)
「察してくれて助かる。最初からそのつもりだ」
参議院幹部
「……プロレスか?」
執行部幹部
「党内の反対が見えないと、盛り上がらないだろ?」
参議院幹部
「本当に割りを食うのは、参議員より票の少ない選挙区の復活組だな」
執行部幹部
「ああ、どうでもいいやつらだ」




