表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/23

連戦 西園寺戦

晴通

(軍の再編は間に合った。

足軽が中心に左右に重見と平岡の部隊を再編して展開させてある。

問題は西園寺がこの状況でうって出てくるか、それとも引き返すか。コチラとしては引き返してくれたら有難いけど漁夫の利を得られる絶好の機会だ。ならどうする?1戦交えるとしてコチラは大筒があるとはいえ疲弊しているうえに残弾も心許無いはずだし余分な火薬は使いたくない。情報を渡すことになるが大筒の威力を見せて引かせるか)


そうしてにらみ合いが始まるかと思った時に一人の武士が前へ出てきたその顔を見て河野軍に動揺が走った。

大野直之

「これは殿ではありませんか。まさかご自身が指揮されておいでだとは思いもしませんでした。ところで私の城を取り返してくださり大変ありがたく頂戴しますのでどうぞこのままお引き取りください。引き返すなら追い打ちは致しませんので安心してください」


目の前に現れたのは大野直之その人であった。援軍が早すぎると思ったら宇都宮以外にも入れ知恵をしていた奴がいたという事か。こうなると河野軍は戦わざる負えない

。なんといっても直之に懸賞金をかけているのだこのまま見過ごすなどできないし大野家の心理を考えたら見逃してやるのが更に難しい。


友直

「直之!貴様どの面下げて殿の前に出てきた!その上、お前の城など無いはここは新たに河野領となったのだ。この恥知らずが!その首この私がすぐにたたっ切ってやる」

晴通

「落ち着け友直、奴の挑発にのるでない。」

友直を抑えて無駄だと思うが会話をしてみる

「直之よ貴様には機密文書を持ち出した罪があるが大人しく投降するなら悪いようにはせんがどうする。勿論、西園寺軍の方々にはこのまま引き返して頂く」

「つまらん事をおっしゃらないでください。ここに瀕死の虎が転がっておるのですからキッチリとどめを刺してやらんと可哀そうというものでしょう。あ!?ついでに領地は私が貰ってあげますので安心してください」

晴通

「引く気はないのだな。なら遠慮なく来い河野が意地を見せてやる」




直之

「土居殿・法華津殿突撃しましょう。奴らは虫の息です」

法華津

「おう。任せておけ」

土居清晴

「分かった。突撃せよ」


西園寺軍が河野軍と激突する手前で和田は大筒を使った味方に被害が出てしまったらまずいので主に後方を狙っての攻撃だ。

宇都宮の戦いを物見が見ていたのか大きな動揺は無いが西園寺軍にも動揺が走った。

それを落ち着かせるために土居と法華津は精一杯となり徐々に河野軍優勢となってきた。

土居

「法華津殿これ以上は損害が無視できぬ退却しましょう」

法華津

「了解した。退却じゃ!」

西園寺軍は不利と悟るとすぐに引き返していった。



直之は撤退が納得できず2人に詰め寄っていた

直之

「何故引いたのですか?あのまま乱戦に持ち込めばあの武器を使えずにコチラが勝っていたでしょうに」

法華津

「勝ったかもしれんが被害が大きすぎる。しかも今はこれから田植えの時期に入るところもある。怪我なら治るが死なれたら生活にも税にも影響が出てしまう」

土居

「ですので、相手の新型の武器の威力を実際に戦ってみて今後の方針の一助にせねばならん」

宇都宮豊治

「それでは西園寺家は我等宇都宮家を最初から見捨てるおつもりだったのですか?」

土居

「そんなことは言うておらん。ただ我らが到着した時点で勝敗は決して負ったのだから仕方なかろう?約束の1000石も手に入らぬのでは義理だけで手を貸すことは出来ぬだけよ」

そう言われると宇都宮豊治は何も言い返せなくなってしまった。

土居清晴は今回の援軍の件は結果的に受けて正解だったと思った。直之の道案内で素早く到着できるという話で援軍が決まったが、あの新型武器を知らないで対峙したら西園寺軍はことごとくやられていただろう。

土居

「河野は何とも恐ろしい武器を手にしたものよな。あれをどうにかせんことには西園寺領ものまれるな」

法華津

「うむ。あとは皆にしっかりと伝わればいいのだがな」





河野軍陣営

友直

「西園寺軍引いていきますが追撃しなくてよろしいので?」

晴通

「良い。今は宇都宮との戦後処理が優先だ。宇都宮殿を連れてまいれ」

宇都宮豊綱は晴通の前に連れてこられて跪いた。

「これは最後の通告になる。宇都宮家は河野家の傘下に入れそうすれば寛大な処置を約束しよう」

宇都宮豊綱

「短期間に領地を富みさせただけでなく見たことも無い兵器で我等を圧倒するその手腕には感服しました。伊予の守護は殿をおいていないと痛感しました。われら宇都宮家は今後、河野家を主と仰ぎ忠節をつきます」

晴通

「これより大洲の管理は大野直昌に八幡浜の管理は垣生盛国に任せる。この事を改めて河野・宇都宮家の書状をつけて出してもらう。領地に関しては一度河野家預かりとして再配分する事とする。」

あきれ顔で友直は通晴のもとへやってくる

友直

「盛国殿に任せても宜しいので?河川の改修もありますのに大丈夫でしょうか」

晴通

「河川の改修はもう半ばを超えていて他の者にある程度は任せても大丈夫だろう。それなら八幡浜と大洲の開発をさせたほうが良いというものよ」

そんな話をしている中で直昌は指示をだす


直昌

「足軽は私の指揮のもと復興支援を行うのでしばらくは大洲でのくらしになる。先んじて自分たちの住むところから作るぞ」


復興支援しつつ田畑の被害の補填などしていたらカツカツになっているから西園寺との戦は稲刈りが終わってからになると晴通は見通した。

未来の武器を使ってみての感想だが有利にはなったから良いものの宇都宮がもう少し粘っていたら挟撃されていたのだから危ないとこだったとしか言えない。また、挟撃されるもう一つの原因に直之の案内で移動日数が短縮されたとみるべきだろう。

武器は有効だが無敵ではない。あと直之は未来の知識では何度も裏切り大野家を騙し討ちして壊滅寸前まで追い込んだというものだ。できたら早く始末したいところだが…。暗殺とかしてくれそうな忍者が居ないのよね


そんな事を考えながら湯築城へともどった河野軍は兵の報酬を渡し解散となった。



素人投稿なので感想・アドバイス等お待ちしております。


(本当に素人なので時代考察・小説のマナーなんでもかまいません)




今後の励みにしたいので素直な評価をお願いします。


(低評価・高評価いろいろな方がおられると思いますので自分のお気持ちに従ってください)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ