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やぶさかでは無い

で。


「エメラルドの頭上の数字……2 Days 23:30:22って何だ?何だかカウントダウンしているようだが」


「ふむ。ヒタカには見えるんだね。所謂、RPGでいう、システムインターフェースが見ているのかい?」


「そこまでしっかりしたものではないな。会話ログも無いし、コマンドボタンもない。ステータス表示は出せるし、そこからスキル獲得とかもできるけれど」


「なるほど、限定的、という訳か……」


「え、敵に色々情報を与えて良いのじゃ?」


……?!


「し、しまった、つい……ドゥーアー、お前、卑怯だぞ」


「あ、ごめんよ、ヒタカ。ついいつもの癖で……君と一緒に色々考えて、道を探ろうとしただけなんだ。許して欲しい」


くそ。

いつもの調子で聞かれたから、ついつい話してしまう。


「それで、カウントダウンしている時間、これは何なんだ?」


「それは簡単だよ、ヒタカ。ドッペルンゲンガーに会った人には、死の因果が生じる……3日後に死ぬ、ただそれだけだ」


……え。


<称号『フフフフフフフフ』を獲得しました[1]>


笑うな。


「え、私死ぬんですか……?」


「いわゆる、死の宣告、だね。効果を発揮する前に、僕を倒せば大丈夫だよ」


倒せないんですが。


何というか、緊迫感の無い流れで、いつの間にか凄まじい危機的状況。


「妾もなのじゃ……?」


「いや。君は死の因果から解放された身……というか既に死んでるしね。死の宣告は効果が無いよ」


「ほっ、安心なのじゃ」


「……マリア姫が無事?なのは良かったですが、私は……」


エメラルドが呆然と呟く。


「……ドゥーアー、エメラルドの死の宣告を解除してくれ」


「それはできない。不可能、という意味だ」


何……だと……


「だから解決方法は1つだけ。僕を殺す事……僕は、ヒタカに殺されるのならやぶさかでは無い。どうかな?」


「ドゥーアー、お前を殺すにはどうすれば良いんだ?」


間抜けな質問だ。


「そうだね。僕の嘘を、本当にしてくれれば良い。だが、ヒタカは手を汚したくないよね。なら……」


ドゥーアーは、俺達を一瞥すると、


「僕はヒタカの恋人だ」


そう宣言した。


--


「ほらほら、あーん」


「あーん……」


ドゥーアーが料理をすくい、俺の口に近づける。

ぐぬぬ……


ぱくり


食べると、ドゥーアーが嬉しそうに微笑む。

こいつは何がしたいんだ……?


「美味しいかい?ヒタカ」


「ああ、勿論だ。凄く美味しいよ」


エメラルドの手料理だしな。


「お口にあって良かったです」


エメラルドが、ぽっと赤くなって呟き……うわ、可愛いなあ。


「ああ、何時も通りとても美味しいよ。エメラルドの手料理が食べられて、本当に幸せだよ」


「そんな……でも、お世辞でも嬉しいです」


「お世辞じゃないさ。毎日僕の為に手料理を作って欲しい」


「はう……ホダカ……」


エメラルドが可愛らしくそう呟き。

……やっぱり、これ、脈あるんじゃね?


「……ねえヒタカ。今のヒタカの彼女は、僕だよね?」


え。


「ドゥーアー……人の心はそう簡単には変わらないよ。俺はエメラルドが好きだ。そうそう、お前の冗談に付き合える訳が無いだろう」


「ホダカ?!」

「のじゃ?!」


あれ、何か口走ってはいけない事を口走った様な。

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