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おーるみす

「ともかく……王家の隠れ家に行こうか……」


途中、立ち塞がる住民を蹴散らしながら進む。

マリア姫の暗黒魔術が便利だ。

操られているとは言え、ゾンビ化している訳でもない。

殺すのは気が引ける。


「勇者ぁ!止まって話を聞け。さもなくば自殺するぞ」

「勇者の兄ちゃん!話を聞かないと、起きた後で妹を殺すからな!」

「勇者様!この場で私を犯して下さい!」


ごとり


マリア姫の魔法で集団昏睡。


「……段々、嫌な感じに意地悪くなってきたのじゃ」


「自分の命や自分の身内の命を盾にしてますね……」


困ったものだ。


「直接手を下すのは気が引けるが、後から死ぬのはもう仕方がない。せいぜい、災厄を一刻も早く始末すれば……」


埒があかない。

風の魔法を行使、浮かび上がる。


エメラルドは俺が抱え、マリア姫は蝙蝠に変身。


しばしの空中散歩を楽しんだ後。

森の中の廃墟へと、辿り着いた。


--


粗末だが、雰囲気の良い小屋。

だったであろうと思う物。


破壊され、焼け焦げ、無残な事になっている。


「王族って、ある程度強いんじゃないのか?あっさり負けたんだな」


「恐らく、押し寄せた数が数で……それに、さっきの様な意地の悪い脅しをして来たら、逃げるに逃げられなかったんじゃないでしょうか」


エメラルドが溜息をつく。


「良い人達だったんじゃがなあ……」


マリアはそう言うと、廃墟を探索し始めた。


「地下室を見つけましたが……ご丁寧に、火を放たれていますね」


エメラルドが、困った様に言う。

隙が無い。


とにかく……災厄は、街の人そのものを武器として見なしている。

他の災厄の様な、反則級の攻撃は無いようだが。

一方で、攻略の糸口も掴めない。


「おや、会長じゃないか」


「あれ、華田さん?」

「ふむ?確か、ホダカ殿のご学友だったのじゃ?」


現われた華田に、エメラルドとマリア姫が反応し。

当然、俺もそれなりの速度では反応に成功し。


ザンッ


俺の一撃が、華田を……いや、


「何故……分かったんだい?」


華田の姿をしたものが尋ねる。


「ホダカ?!」

「ホダカ殿?!」


エメラルドとマリア姫が、一瞬で警戒態勢を取ると、油断無く華田を見る。


「別に、分かった訳では無いさ。ただ、俺は華田に、何もせず城に籠れと言った。あいつは、分かったと言った。それなのに、のこのこと出歩く様な事をしていたから……斬った。ただそれだけだ」


華田の姿をした者……災厄ドゥーアーが、絶句した様な顔をする。

エメラルドとマリア姫まで、何故か目を見開く。


「大人しく倒されろ、災厄よ」


「申し訳ないけれど、殺されてあげる訳にはいかないよ」


なら……


「受けろ、星が砕ける程の一撃を……グレーターイクスプロージョン!」


ゴウッ


炎の魔法が、ドゥーアーを焼く。

が……そもそもすり抜けている……?

俺がつけた筈の切り傷すら、いつの間にか消え。


「僕は、ただの幻。故に、僕は、危害を加えられることができない」


ドゥーアーが苦笑いをする。

何……だと……


パイロの時の、防がれたとか、耐えられた、とは違う。

そもそも、当たらないのだ。

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