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昨日の夕飯

「皆さん、私達は貴方達と敵対する気はありません。どうか、手を引いて頂けませんか?」


エメラルドが、呼びかける。

あのなあ。


「大丈夫だよ、エメラルド。俺が少し脅かしてやる」


「皆さん?!御願いですから、立ち去って下さい?!貴方達の無事が保障できません!!御願い、後生ですから!!」


涙目で叫ぶエメラルド。

いや、大丈夫だって。

そんな脅ししなくても、俺は負けないって。


「……妾が追い払うから大丈夫なのじゃ。華田殿と違い、常人がアレを喰らえば、命は無いのじゃ……」


俺がやるって。

今度は火にするから大丈夫。


「何の騒ぎですか?」


心の底に響く声。

金髪、長髪のシスター。

黒い修道服に身を包み。


立ち上る力は、マリア姫とは格違い。

キース君が連れてくるアンデッドの群れすら生ぬるい。


……


「……ふむ、なかなかの力の持ち主、なのじゃ。大司教(アークビショップ)クラスか……」


マリアが、狼狽して後ずさる。


「ミカエル様!こいつらが……ベッドを持ち出すのを、邪魔して」


「してねえよ?!」


マリア姫で経験値稼ぎしようと、因縁つけられてたんです。


「ほう……今夜はふかふかベッドで安眠する……その天使の抱擁を邪魔するとは……すなわち、貴方達は神敵。神に代わり、裁きを下します」


それが、前へと進み出て……


「……おい、マリア姫、エメラルド、気をつけろ」


「分かっています……あの者は強い」


「どこから来たのか分からんが……きっとどこぞの総本山の秘蔵っ子なのじゃ」


いや。

もう、宣言した方が良いか。


「上手く化けたな、オラリドゥよ」


「「?!」」


マリア姫、エメラルドが目を見開く。


「私に至る道は潰しておいた筈だが……お見事、ですね」


ごうっ


吐き気を催すほどの、死臭。

瘴気。


取り巻きのシスター達が、険しい顔になり、オラリドゥに対峙する。

経験値稼ぎやお金稼ぎに精を出していようとも、その本質は聖職者。

死を顕現した様な災厄に対し、その存在を許容などできまい。


「ミカエル様。その不浄な気は、説明頂けますか?」


最初に突っかかってきたシスターが。

温度の無い声で、尋ね。


「昨日の夕飯に何を食べたか、なら、教えてあげますよ」


くすくす、オラリドゥがおかしそうに言い……まさかっ。


「吐き出せっ」


俺が叫ぶが。

間に合う筈も無く。


「ひ……」


シスター達の身体が腐り落ち始める。


「……不死化……なのじゃ?」


「恐らく、毎晩の食事に、ゾンビスープを混ぜていたんだろう。普通、高位の聖職者は、アンデッド化の魔法なんてかからないが……毎晩のように、食事に汚れの薬を混ぜられれば……少し背中を押すだけで、簡単に不死者となるだろうな」


「もしや……妾の食事にも……」


「いや、それは単に、20年くらいかけて不死化する儀式を準備してただけらしいよ」


「何で20年もかけてそんな事するのじゃ?!」


何でだろうね。

絶対、隙を見て世界滅ぼした方が早いよね。

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