ホントウの噂
皆さんは噂、都市伝説を信じるだろうか?これは昔からあったものである。江戸時代では少し違うかもしれないが怪談。昭和、平成に入ったら都市伝説などが上げられる。私は都市伝説に興味があった。あまりにも鮮烈にそして恐怖を与える心霊系の都市伝説は好きな人が多いのではないだろうか。本作はそんな都市伝説、噂について私なりの恐怖を皆さんにお届けしたい。また、連載小説のため変なところで終わっているが気にしないで読んでもらいたい。小説は必ず書き続けるつもりだ。それでは…
「おい、聞いたか?例の話」
「ああ、聞いちまった…あれだろ?その…なんていうか…」
それ以上言って男は口をつぐんでしまった
「おい、おくびょうだな!そんなにビビんなくてもダイジョブだって!
あれだろ?頭がおかしくなって廊下を這いずり回るアレのことだろ?」
ガタイのいい男はいかにもという声で笑った
「べ、別にビビってなんかいねぇって!ただの噂話なんだろ、そんなんビビるわけないって!」
「その割には顔中汗だらけだな?大丈夫か?ハハハ…」
「うるせぇな!暑いだけだよ!」
「確かに、この監視カメラ室は暑いなぁ…扇風機とかないのかよ…」
密閉された部屋は特に暑かった
「こんな時に厄介ごとが起きなきゃいいんだけど…」
「起きると思うか?いくらここが廃病院だからってそんなのいねぇよ!」
この廃病院には少し怖い話がある、それは、髪が長い大きな男が、夜中病院内を這いずり回ってるという。
私たちはその謎を調べるためにここに来た、朝のうちに数台のカメラを廃病院内に置いた。実際置きに行くだけでもすさまじい怖さだった。朝のうちに室内に入ったとはいえ、病院内は薄暗くなんだかジメジメとしていた。
「それにあの病院は全体が鉄格子で囲まれているんだ、もしいたとしても病院内から出れるわけがない!
それに、ここは廃病院から離れたところにある、カメラはあらかじめ見られるようにしてあるんだ、心配 するな」
「そういうんじゃなくてだなぁ…」
男たちは画面に視線を落とす、そこにはすでに廃れてボロボロの医療器具、ベッドがおいてある部屋が移されていた
「目撃情報だとここのはずだ…病院内の4階、110番の部屋、間違いない」
もっと早く気づいていればよかった
そうすれば、こんなこと起きなかったのに
そうすれば、あんなもの見なかったのに…
ズルズルとゆっくりと、這いずり回るようにその男は監視カメラにとらえられた。
何かを手に持っているようだ。それは、私のハンカチだった。朝、病院に入った拍子に落としてしまったのだろう。そして、それから考えだされる答えはあまり現実的ではなかったものの皆もこんな時はこう思うだろう。
「追ってくる」
そう、私のハンカチには私の匂いが付着している。特に今日は蒸し暑かったのでずいぶんと汗を拭いた。その匂いをたどってくるのではないかと直感した。現実では考えられない。そもそも人間は汗のついたハンカチをかいだところで汗を拭いた人を特定するなどできるわけではないのだ。そんなの誰でも知っていることである。だが、この恐怖のような時間は私の頭の思考回路をグチャグチャにした。
「え?お前今なんて言った?」
友人がよく聞こえなかったのか、それとも信じられなかったのかもう一度聞き返してきた。
「聞こえなかったのかよ!追ってくるかもしれない!!今にも俺たちを探しているのかもしれない!」
もう私は恐怖に心を支配されていたのかもしれない。ヒステリックに叫んだ。
「おい、落ち着け!大丈夫だ!例え追ってきたとしてもここは病院から結構離れているんだぞ!それに、朝俺たちが入った通り道はすでにカギをかけたじゃないか!」
友達は俺を必死になだめた。だが、落ち着けと言っている割には顔中から冷や汗が出て、あたふたしている人の話を本当に信じられるだろうか?俺たちはモニターに夢中になって目を凝らした。今モニターに映っているのは人じゃないのだから…
唾をのむ…それは人が怖いと思ったときや緊張しており張り詰めた空気の時によくすることだという。少なくとも私はそう思う。
「おい、何か移動してるぞ…」
そこで、私はとっさに友人にしがみついた。
「なぁ、今日はここの監視カメラ室にいるよな?俺を置いて一人で逃げたりしないよな…?」
俺は弱い人間だ。周囲に助けを求めながらいつも生きてきた。だから、こういう状況の場合俺は即座に誰かと一緒にいたいと思う。何故ならそうしないと安心できないし、ましてや今の状況は最悪だ。
今必死に縋り付いているのは俺の親友だ。いつも俺を支えてくれた。困ったときはお互い手を取り合ってきた。だから、今も一緒にいる。
「あぁ…お前を置いては行かない…」
そのどこかぎこちない返事は俺を不安にさせた。もしかしたら裏切るのではないか。そう思ってしまう。
そしたら友人が
「俺、小便したくなってきた…すまん、ちょっと行ってくる」
俺は、小便終わったらすぐに来いよとだけ言った。少しでも一人でいたくなかったからだ。
あぁ…とだけ言って友達は外に向かった。
私は監視カメラに食いつくようにして見ていた。
私の思考回路はすでに「友達は裏切らないだろうか」という問いになっていた。まだ時間はあまりたっていないがそれでも遅すぎると思った。だが自分に友達は帰ってくると言い聞かせていた。それが今の私の心の支えであり精神を安定させているものである。
あれ以降怪物の姿は見えなくなった。監視カメラにも映らない。いろいろなところに監視カメラを設置していたのだが監視カメラの死角を突いたのだろうか。だからといって私は外に出る勇気はない。怪物は今どこにいるのかわからないのだ。監視カメラに映っていないだけで今も病院内を彷徨ってるかもしれない。そう思うと怖くて外にも出ることができない。今は友達が返ってくるのを待つばかりである。友達が返ってくれば一緒に抜け出そうとも考えるのだが…肝心の友達はまだ帰ってきていない。
今どこに…
本を読んで頂きありがとうございました!どうでしたかねぇ…これが初めての投稿だったため至らない点も数多くあったと思います。もし何かアドバイス、またストーリーに関して等ありましたら遠慮なくおっしゃってください!私もそれを参考にして頑張っていきたいと思います!皆さんと本を通じて巡り合えたことに感謝!皆さんの意見を参考にまた続きを書きたいと思っているので評価のほどよろしくお願いします!ありがとうございました!