えくすかりばー4
なんか強引に金髪碧眼宇宙ロリがえくすかりばー(木刀)を握らせてきた。近くで見ると白い肌に黒い泥が3対7の比率でこべりついてて魅力が半減。さらにカブトムシの匂いがして魅力が4分の1。ふん。ゴミだな。
なんてやってたら木刀が光ってた。いやもうめっちゃ光ってた。ホタルイカみたいに。何度も振り払って、何度も手放そうとする。それでも離れない木刀。まるで手に張り付いたみたいだ。木のささくれが刺さって微妙に痛い。
『ヤー、マスター』
ぼぼ、ぼぼぼ木刀がっ喋ったぁぁぁぁ。木刀じゃん!? お前木刀じゃん!? 過度のストレスで頭がおかしくなっちゃったんだ。そうだ。そうに違いない。空耳空耳。
『無視すんなや』
やっぱり喋ったぁぁぁぁ。道行く人に手から離れない光る木刀が喋った事を伝えると、生ゴミが腐乱しているような目で見られた。これが普通の反応だろう。
「おいこらお前。これどうすんだよ。めっちゃまぶしいんだけど」
「おおっ。やはり私の目に間違いはなかった。伝説の剣……エクスカリバーの目覚めやでぇぇ」
いやおかしい。その反応は普通におかしい。え、なに? 俺がおかしいの? 逆にこれが普通のテンションなの? そういうスタンスで、この物語って進行すんの? いやいやいやいやいやいや。