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悪い奴らがいた。

初めての野営も無事に終わり、下山して森を抜けたところで2日目の野営をおこなう。ここでも始めてみる魔物や生き物がいたりして楽しかった。2日目の野営はジークさんと一緒に見張りをやらせてもらった。



「この鳴き声はフォレストウルフだな。あっちの空を飛んでるのがシャドーフライ。夜行性の虫の魔物で飛行がかなり得意なやつだ。」



シャドーフライはトンボのような形だ。ジークさんの魔物講座はとても為になるな。初めての見張りは深夜テンションもあって眠ることなく終えた。


二日間の野営も無事に終わり、後は王都までの道のりを進む。このまま順調に行けばお昼休憩を挟んで夕方までには着くそうだ。お昼は王都が見渡せるオススメの場所で食べる予定だ。見晴らしが良くアリシアさんお気に入りの場所なんだとか。



「王都は湖を背にして、城を中心に広がっているんだよ。今日は天気も良いし景色を眺めるにはピッタリね!」



メインの道をそれて森の中を10分ほど歩くと目的の場所のようだ。



「そろそろだよ!、、、あれ?誰かいるみたいだね。」


「見慣れない格好をしてるな。ちょっと様子をみよう。」



近くの大きな木に姿を隠してジークがそっと覗き込む。この距離だとあまり見えないと思うけど、遠見のスキルでも持ってたりするのかな。



「黒っぽい装備の連中と褐色肌に銀髪の女、、、あいつは確か有名な盗賊だったはず。なんでこんな所に?王都にでも攻め込む気か?」



あるいはピクニックでしょうか。いや、冗談を言える空気では無いな。盗賊。前世では聞かない職業だ。荒くれ者の集まりだろうか。



「リエルとアリシアはここで待機しててくれ。もう少し近づいて確認してくる。」



そう言ってジークは怪しい連中に近づいていく。わりと大胆に近づくんだな。後ろでアリシアがため息をついている。これはひょっとして。



「そこのあなた、、、残念だけどバレバレよ。大人しく出て来なさい。」



ジークは忍びに向かないタイプと発覚した。アリシアの事をドジって言ってたけど人の事を言えない気がする。やれやれといった感じでジークが出ていった。



「冒険者のジークだ。コソコソすまない。ここは見晴らしが良くてお気に入りでね。先約なら今日は失礼するよ。」


「大丈夫よ。私たちはそろそろ移動するから。後ろの方達と一緒に・・・・・・・・ゆっくりすれば良いわ。」



こっちもバレてたか。盗賊かもって言ってたけど、それを指摘するのは今はタイミングが悪い。数が明らかに不利だし、僕を守りながらだと更に負担が大きいだろう。ご迷惑をおかけします。



「では、失礼するわね。」



銀髪の女の人は場所に似合わない赤いドレスを身に纏っていた。森の中だと目立つそれを見送った後、ジークと合流する。



「あの女は王都で指名手配されてたヤツで間違いない。あわよくば捕らえようと考えていたが全く隙が無かった。」



アリシアも同意するように頷いている。ジークでさえ敵わないとは恐ろしいな。次に会っても知らんふりで通そう。



「さて!せっかくこんなに景色が良いんだからお昼を食べて気分転換しましょう!」



さっそくアリシアはご飯の準備を進める。そういえばお昼を食べに来たんだった。アリシアの言うとおり王都の方を眺めると壮大な景色が広がっていた。



「あれが王都ですか。めちゃくちゃ広いですね。」



出身の村と比べると雲泥の差だ。あれは迷子になるな。父さんのお姉さんの家まで無事に辿りつけるのだろうか。手書きの地図を貰ったけど不安だな。アリシアの料理を堪能してゆっくりした後は王都までの道のりを進んだ。そして王都にたどり着いた僕たちは入り口で順番待ちをするのだった。

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