8ページ目
ざっと事のあらましを聞いた後、質問はあるかと聞かれる。
私はというと、全裸待機ならぬ神々正座待機の方に気を取られてぼーっとしていた。
そして、はっときがつく。
「PCは!私のパソコン!ソロモンは無事ですか!?」
「そ、ソロモン?」
私はあの日の一連の流れを説明した。
するとまた透明の電話もどきで誰かに連絡を取ると申し訳なさそうな顔でこちらに向き直った。
「申し訳有りませんが、パソコンは強盗の手によって……」
それを聞いて私の頭は真っ白になる。この件については彼らは全く悪くない。
というより私が死んだくらいなら許せる。
美少女と出会わせてくれたのだからむしろこの命喜んで差し出そう。
でも、ソロモンは。ソロモンだけは。
「やだやだやだ!まだネットにも上げてないし、衣装だって作ってなければ戦闘タイプの設定もしてないのに!ソロモンが報われない!はっ!?そうだ!お詫びにソロモンの画像をネットにあげさせて!」
その言葉に清水に男性と呼ばれたギルアティス神は戸惑っていた。
こちらの不手際なのだからどんなわがままを言われても叶えるつもりでいたが、ゲームキャラの写真をネットにあげさせろとは。
残念ながら使い方なんかはしっていても、アカウントなどを持っている神はいない。それ故に投稿をすることは出来ないのだ。
ギルアティス神は必死になって考えた。投稿以外なら大体なんでもできるのに、と。そして、思いつく。
「ソロモンについての情報を頂けないでしょうか。それを教えていただければ、ソロモンの顔体、スペックをあなたの理想のままに創り、あなたの新たな肉体として与え転生させることができます」
その言葉に俯いていた顔を上げこちらを見上げる清水。
その後、にぱぁと効果音が聞こえそうなほどの笑みを浮かべて私がソロモンに!?とまるで子供のように喜んでいた。
彼女の脳内データとパソコンのデータを参照して肉体を作り気がつく。
それと同時に清水もそういえばと言ったふうに呟く
「「あ、ソロモン男だ」」
女性を息を吸うように愛でるが、恋愛対象は男だと言っていた清水は女性に転生したいようなので、特定のポイントのみ女性仕様に変更する。
もちろん、声に出さずに願っていたので、胸はDカップにしてある。
肉体を見て、やはり声を出さずにぐっとのハンドサインをしてきた清水がギルアティス神に向けていた目は今までで一番神を崇めるような目だった。