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「ほんっとうにエルフリーデが済まなかった!」
あの後、見えない電話のようなものでエルフリーデと話をして事情を聞いたらしい男性は深々と頭を下げてきた。
「大丈夫ですよ。気にしないでください。」
私はなんとなくこの世界が夢なんかではないことに気がつき始めていた。
夢にしてはエルフリーデの涙は暖かかったし、何処からか風を感じる。
認めたくない思いは確かにあるし、生きたかった想いも強い。
それでも、エルフリーデみたいな美少女に会えたのならこの人生はそれはそれでいいものだったんじゃないだろうか。
真面目に考えているそんな私をどこか複雑そうな目で眺める男性。
「君は女が好きなのか?」
「まさか!花のように愛らしく美しい女性は確かに至高の存在でありとても愛おしいですが、恋愛対象は男性ですよ」
複雑そうな顔から微妙な顔になった男性は溜め息をついた後、軽く咳払いをしてこちらに向き直った。
「ことの顛末はエルフリーデから聞いていると思うから詳しい話をしよう」
そう言って彼が語り出したのは、そもそも何で私をエルフリーデが探していたかだった。
地球の時間で言うところの五千年に一度、神々はくじをするらしい。月と太陽の札が当たり。
太陽の札を引いた神の星から月の札を引いた神の星に渡る力を太陽の札を引いた神の星の民一人に与えるというもの。
星規模の異文化交流のようなもの。神にとってこれは祭りのようなもので大いに盛り上がる。
地球は数ある世界でかなり若い星に加え、神が実体をめったに表さない星で有名らしい。
そのせいか地球の民で神を信じてるものは少なくはないが、決して多くもない。
地球神が太陽の札を引いたので界渡りの能力を授ける民を決めようとして地球神が地球に降りた時、ちょうど
「神が舞い降りた」
と思考したものがいたらしい。
その者に決めた地球神はエルフリーデに迎えに行くように司令を出した。
エルフリーデはまだ三千歳の若い?神様のようで人界に降りるのも、祭りを経験するのも初めてだったようだ。
緊張とテンションが上がってしまい暴走した末に、私は死亡。
盛り上がっていた神々も監視と監修不足に全員反省。
私を迎え入れる予定の会場に全員正座待機らしい。
取り敢えず、自分が死んだことよりも、神々正座待機の方に倒れそうになった私は至って普通の精神の持ち主だ。